2013 Fiscal Year Annual Research Report
弾性的長距離相互作用がある系での新奇光誘起相転移ダイナミクス
Project/Area Number |
23540381
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Research Institution | National Institute for Materials Science |
Principal Investigator |
西野 正理 独立行政法人物質・材料研究機構, 理論計算科学ユニット, 主幹研究員 (80391217)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮下 精二 東京大学, 理学(系)研究科(研究院), 教授 (10143372)
末元 徹 東京大学, 物性研究所, 教授 (50134052)
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Keywords | 巨視的核生成 / 核生成 / 界面ダイナミクス / 臨界現象 / 光誘起相転移 / 弾性相互作用 / 長距離相互作用 / スピンクロスオーバー |
Research Abstract |
光、磁場、温度、圧力などの外部刺激により双安定な状態間をスイッチする現象は、デバイスへの応用の可能性からも注目されている。スピンクロスオーバー(SC)系は、その典型例である。そのスイッチング現象においては、格子歪みにより生じる弾性相互作用が、協力現象に重要であることが明らかにされてきた。我々はその協力的相互作用の静的および動的性質を調べている。本年度は、特にSC系の界面ダイナミクスの研究において進展があった。我々の理論解析により、スピンの変化と格子緩和のダイナミクスのタイムスケールの相対関係に依存して界面の性質が大きく変化する事を見出した。格子の緩和が相対的に遅い場合は、短距離相互作用系で見られる界面の特徴が現れる。一方、格子の緩和が速い場合、弾性相互作用の長距離性が界面の性質に影響を与え、前者とは異質な界面が現れる。スケーリング理論の観点では、両ダイナミクスの相対関係により界面荒さ指数が変化する(クロスオーバーする)ことを明らかにした。
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