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2011 Fiscal Year Research-status Report

電場によるキャリヤ注入の第一原理計算と超伝導

Research Project

Project/Area Number 23540405
Research InstitutionMie University

Principal Investigator

佐野 和博  三重大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (40201537)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 中村 浩次  三重大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (70281847)
Project Period (FY) 2011-04-28 – 2015-03-31
Keywords界面電子構造 / 第一原理計算 / 超伝導
Research Abstract

外部電場印加によるキャリア注入に関する理論的研究を進めるにあたり、対象とする物質の絶縁的表面構造を第一原理計算により検討した。ここでは、モデル的に理解し易い系でもあるダイアモンドの(110)表面に注目し、清浄表面では表面C原子のダングリングボンドにより金属状態となることから水素終端した(110)表面構造を採用した。清浄表面でバンドギャップに現れていた表面準位が水素終端により消失し、電場誘起超伝導を再現するための理想界面を得ることができた。また、計算モデルとして13原子層のスラブモデルが最適であることがわかった。この13原子層モデルを用いて、引き続き、外部電場を導入した時の表面電子構造の第一原理計算を行った。その結果、外部電場印加により表面層に起因する価電子帯バンドが電子に占有され、外部電場の大きさに応じてフェルミレベルの電子状態密度(キャリア密度)が増加する傾向を確認した。また、以上の計算結果を踏まえ、電場誘起超伝導を再現するための理想的なSrTiO3表面構造モデルの検討を開始した。 また、界面における電場誘起超伝導現象の一般的な特徴を見出すため、理論的に取り扱いやすいタイトバインディングモデルをいかに構築すべきかの検討も開始した。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

電場誘起超伝導のメカニズムを理解する上で理想的な表面系として、本年度研究では、ダイアモンド表面を提案した。また、外部電場とキャリア密度の関連を明らかにするなど、研究はおおむね順調に進展している。

Strategy for Future Research Activity

これまでの計算結果を踏まえ、本研究で提案したダイアモンド表面に対して、外部電場とフェルミ面形状の定量的相関を調査すると共に外部電場と超伝導の相関を考察する。また、電場誘起超伝導を再現するための理想的なSrTiO3表面構造モデルを決定し、外部電場と超伝導の相関について検討する。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

ダイアモンド表面に対する電場誘起超伝導が理論的に可能かどうかを判断するために表面における電荷分布や状態密度を第一原理計算により求める予定である。そのためには計算プログラムの改良や計算の実行などで長時間の作業が必要となるため、計算機環境の整備を引き続き進める必要がある。また得られた研究成果を発表するための旅費も必要で、これらに研究費を使用する予定である。

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Published: 2013-07-10  

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