2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23540459
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
清水 寧 立命館大学, 理工学部, 准教授 (30388128)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
池田 研介 立命館大学, 理工学部, 教授 (40151287)
保田 英洋 大阪大学, 超高圧電子顕微鏡センター, 教授 (60210259)
澤田 信一 関西学院大学, 理工学部, 教授 (80253904)
新山 友暁 金沢大学, 機械工学系, 研究員 (00583858)
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Keywords | 表面ダイナミクス / 表面再構成構造 / ナノクラスター / 少数多体系 / カオス / 拡散 |
Research Abstract |
本研究の目的はナノクラスターをはじめとする少数多体系の多様な運動を非線形ダイナミクスの観点から統一的に解釈することである。この目的のもとで以下の1.-3.の成果をあげた. 1.昨年度に引き続きAu(100)表面上の5倍周期をもつ再構成構造のダイナミクスをいくつかの経験的多体ポテンシャルモデルの表面スラブモデルを用いて調べた。特にスラブモデルのサイズ依存性とポテンシャルモデルに対する依存性を包括的に調べ、昨年度に見いだした集団運動についての新たな描像の確からしさを詳細に検討した。 その結果、再構成構造のダイナミクスはサイズや多体ポテンシャルの選択により、かなりに異なる経過をたどることが明らかになった。 2.ナノクラスターのメススケールダイナミクスの一例として継続的に調べている(KCl-KBr)アルカリハライドクラスターの高速混晶化の基本機構として見つけた空孔生成エネルギーにおけるサイズ依存性の効果について論文としてEur.Phys.J.Dに投稿し、受理された。 3.少数多体系のもっとも簡単な例として研究している量子細線中の2電子系のダイナミクスを、エネルギーの準位統計の観点から調べた結果をまとめた。系の長時間ダイナミクスと深く関連するエネルギー最近接準位統計の性質が、(衝突回数で)スケールされた最大リアプノフ指数によって大きく影響を受けることを数値的に示した。この結果は論文とし、J.Phys.Aに投稿し受理された。これに関連し、研究分担者の1人は、これをさらに円形ビリアードの2つの円盤系に拡張する多自由度化の方向に研究を昨年度から進め、その古典力学的性質を数値的に調べた結果を投稿論文とし、Phys.Rev.Eに受理された。
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Research Products
(5 results)