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2012 Fiscal Year Research-status Report

電子陽子質量比の時間的変化の検出実験に向けて-単一量子状態の分子生成実験-

Research Project

Project/Area Number 23540466
Research InstitutionUniversity of Toyama

Principal Investigator

森脇 喜紀  富山大学, その他の研究科, 教授 (90270470)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 榎本 勝成  富山大学, その他の研究科, 准教授 (50452090)
梶田 雅稔  独立行政法人情報通信研究機構, その他部局等, 研究員 (50359030)
松島 房和  富山大学, その他の研究科, 教授 (40142236)
Keywordsレーザー分光 / イオントラップ / 精密測定 / 分子イオン
Research Abstract

1. CaH+の分光 CaH+イオンについては,これまで実験による分光データが存在していない。そこで我々は,ab initio計算に基づいて遷移波長を予測しそれに基づき実験を行っている。昨年開発したFM分光の実験装置は所有のレーザーの発振波長が限られていることをカバーするために,パルスレーザーを用いたレーザーアブレーションによりCaH+を生成し,パルス色素レーザーによるレーザー誘起蛍光法による分光を行った。水素ガス中で金属Caをレーザーアブレーションし,そのプラズマについて400nm帯(X1Σv=0-21Σv=2,3)で励起し600nm帯(21Σv=2,3-X1Σv=8,9)での発光を検出した。多くの吸収線が測定されているが,ダブレットの特徴を持つ線もあり,それらは中性分子CaH等に対応していると考えられる。これらのデータについて,遷移の同呈を今後行っていく。
2. 分子ガイドと分子温度の測定法の開発 イオントラップされたCa+と衝突相手の分子をも冷却するために,Stark速度セレクターを作成している。ND3, NH3, CH3F, CH3OH等の分子について,室温の分子から低速(低温)成分の取り出しを行った。また,ガイド電場をスイッチングする時間に対してガイドされた分子の量を調べることにより,分子の速度分布(温度)を測定した。
3. CaH+を用いた精密測定の理論的考察 CaH+のX1Σ(v,J)=(0,0)->(v,0)遷移が精密測定に利用できることを提案してきている。特に,ラマン遷移を利用する場合には交流シュタルクシフトがゼロとなるマジック周波数が存在することを示した。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

CaH+の分光実験がまだ確定とはいえないが進展している。中性分子のデータとの分離を行う必要があり,線の同定をしなければならない。また,イオンと衝突反応を起こさせる衝突相手分子をStark速度セレクターにより低速成分のみを選択的に取り出すことに成功した。それらの分子の並進温度が測定できている。これによりトラップされたイオンと低温分子を反応させる実験環境が整ったことになる。
理論面ではCaH+の精密測定について,ラマン遷移を用いることにより精度を高めることができることを明らかにした。

Strategy for Future Research Activity

CaH+の分光実験と測定されたスペクトル線の同定を進め分子定数を決定する。実験については,レーザーアブレーションにより生成したイオンの分光実験の測定範囲を拡大すること,電場などを利用してイオンのシグナルのみを取り出す手法等が必要になると考えられる。また,CaH+に同定された線については,FM分光による精密測定を行い分子定数の精度を高める。
分子をトラップチャンバーに導入し,Ca+との衝突によるCaH+の生成について,反応レートを調べる。様々な分子についてCaH+生成効率を調べる。Stark速度セレクターを利用できる分子については,低温での衝突実験を行う。
これらのデータをもとにして,トラップされた分子イオンについてCa+イオンをレーザー冷却することにより,分子イオンの温度を下げ,さらに精密測定を行う。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

上記CaH+イオンの分光,イオントラップ実験に必要な光学部品,真空・配管部品などを整備して研究を進める。

  • Research Products

    (2 results)

All 2012

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results) Presentation (1 results)

  • [Journal Article] Frequency uncertainty estimation for the (CaH+)-Ca-40 vibrational transition frequencies observed by Raman excitation2012

    • Author(s)
      Masatoshi ajita, Minori Abe
    • Journal Title

      Journal of Physics B: Atomic Molecular and Optical Physics

      Volume: 45 Pages: 185401 1-5

    • DOI

      10.1088/0953-4075/45/18/185401

    • Peer Reviewed
  • [Presentation] 低速分子の生成2012

    • Author(s)
      米山直弥,鈴木伸明,東川優理奈,榎本勝成,松島房和,森脇喜紀
    • Organizer
      日本物理学会2012年秋季大会
    • Place of Presentation
      横浜市・横浜国立大学
    • Year and Date
      20120919-20120919

URL: 

Published: 2014-07-24  

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