2013 Fiscal Year Annual Research Report
地震波干渉法を生かした屈折法構造探査解析の高精度化
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23540504
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Research Institution | Japan Agency for Marine-Earth Science and Technology |
Principal Investigator |
藤江 剛 独立行政法人海洋研究開発機構, 地球内部ダイナミクス領域, 技術研究副主幹 (50371729)
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Keywords | 地震波干渉法 / 海底地震計 / エアガン / 構造探査 / 重合前深度マイグレーション |
Research Abstract |
本年度は、前年度までに確立した解析手法やパラメータスタディの成果を踏まえ、2010年に海洋研究開発機構が紀伊水道で実施したOBSエアガン構造探査データに適用した。調査海域は狭い水道な上、船舶の往来が激しく、長いハイドロフォンストリーマーを曳航する必要がある反射法探査は実施できない場所である。そこで、本研究で開発した解析手法により浅部から深部までの反射構造をイメージングすることが必要とされる。 まず、これまでの知見を導入しつつ種々のパラメータで地震波干渉法を適用してはNMO重合速度解析を実施し、CMP重合、重合後時間マイグレーションを適用することを繰り返し、浅部堆積層構造がイメージングをもっとも効果的にイメージングできる地震波干渉法のパラメータを確定した。続いて、OBSの走時解析により深部の反射面深度を高精度にモデリングした速度構造モデルを構築した。この速度構造をマイグレーション速度構造として、地震波干渉法により合成したデータに重合前深度マイグレーションを適用することで浅部から深部までのイメージングを試みた。しかし、浅部反射面のイメージングには成功したが、深部の島弧モホ面などはイメージングできなかった。そこで、地震波干渉法で合成したデータに加えて、OBSの記録断面もあわせて重合前深度マイグレーションを適用することで、浅部から島弧モホ面やその付近のプレート境界面までを同時にイメージングすることに成功した。 以上から、エアガンOBSデータと地震波干渉法の組み合わせは、ハイドロフォンストリーマーを曳航できないような沿海部や海峡・水道などにおける浅部地下構造の連続的なイメージングに効果的であることが実際のデータを用いて確認できた。また、深部のイメージングには干渉法のデータでは信号が弱過ぎる可能性があるため、OBSで観測された直接反射波と併せて解析すればより効果的であることも把握できた。
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Research Products
(7 results)
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[Presentation] Prominent reflector beneath around the segmentation boundary between Tonankai-Nankai earthquake area2013
Author(s)
Ayako NAKANISHI , Norio SHIMOMURA ,Gou Fujie , Shuichi KODAIRA ,Koichiro OBANA , Tsutomu TAKAHASHI, Yojiro YAMAMOTO ,Mikiya YAMASHITA , Narumi TAKAHASHI , Yoshiyuki KANEDA,Kimihiro Mochizuki ,Aitaro Kato ,Takashi Iidaka, Eiji Kurashimo, Masanao Shinohara, Tetsuya Takeda ,Katsuhiko Shiomi
Organizer
AGU Fall Meeting 2013
Place of Presentation
Moscone Center, San francisco, United States of America
Year and Date
20131209-20131213
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