2013 Fiscal Year Annual Research Report
高輝度放射光を利用した表面X線散乱法による固/液界面ナノ構造ダイナミクス追跡
Project/Area Number |
23550009
|
Research Institution | Ochanomizu University |
Principal Investigator |
近藤 敏啓 お茶の水女子大学, 大学院人間文化創成科学研究科, 教授 (70240629)
|
Keywords | 表面・界面物性 / ナノ材料 / 構造・機能材料 / 触媒・化学プロセス / 複合材料・物性 / 表面X線散乱法 / 単結晶電極 |
Research Abstract |
最終年度 シンクロトロン軌道放射(Synchrotron Orbital Radiation; SOR)光を利用した表面X線散乱(Surface X-ray Scattering; SXS)測定により、当該年度では以下の2件について詳細に検討し、固液界面の原子/分子配列をその場決定するとともに、その動的挙動(ダイナミクス)についてもその場追跡した。 1.固体高分子形燃料電池(Polymer Electrolyte Fuel Cell; PEFC)の作動状況と同様の環境(2極式)で、白金カソード(Pt(111)単結晶電極)/ナフィオンTM高分子膜界面構造をその場追跡することに成功し、負電位側ではナフィオンのフッ化炭素鎖が、正電位側ではナフィオンのスルホン酸基が、白金表面に強く吸着していることを明らかにした。この結果はJournal of Physical Chemistry Cに投稿され、すでに掲載されている。 2.Au(111)単結晶電極およびAu(100)単結晶電極の硫酸電解質溶液との界面構造の電位依存性について詳細に検討し、再配列/リフト過程、酸素種の吸脱着過程、および酸化膜形成/還元除去過程のダイナミクスの詳細を明らかにした。この結果は関係するジャーナルに投稿され、現在審査中である。 研究期間全体 SOR光を利用したその場SXS測定により、1. Au(111)上にUPDさせたAg二層膜の塩素化反応、2. 雲母基板/電解質溶液界面の塩濃度依存性、3. Au(111)上へのPt電析反応、4. PEFC作動条件下でのPt(111)/ナフィオン界面、5. Au(111)およびAu(100)/硫酸溶液界面の酸化還元反応について、界面構造を詳細に決定し、1.および5.についてはそのダイナミクスまで検討した。
|