2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23550066
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
上野 圭司 群馬大学, 理工学研究院, 教授 (20203458)
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Keywords | 有機金属 / モリブデン / ケイ素化学 / シラノン / シリレン / シロキサン / 不飽和結合 / 構造 |
Research Abstract |
シリレン配位子上にメシチル基(Mes)を2つもつシリル(シリレン)モリブデン錯体Cp*(CO)2Mo(=SiMes2)(SiMe3) (Cp* = η-C5Me5)に4-(ジメチルアミノ)ピリジン (DMAP)共存下でピリジン-N-オキシド(PNO)を反応させることで,シリル(シラノン)モリブデン錯体Cp*(CO)2Mo(O=Si(DMAP)Mes2)(SiMe3) (1)を単離することに成功した。錯体1の同定は,各種スペクトル,X線結晶構造解析および元素分析によって行った。 錯体1にPNOを反応させると,錯体1のDMAPがPNOに置換された錯体Cp*(CO)2Mo(O=Si(PNO)Mes2)(SiMe3) (2)が得られた。錯体2をPMe3存在下で加熱すると,シリル基の転位が起こり,ジシロキサノキシ錯体Cp*(CO)2(PMe3)Mo(OSiMes2OSiMe3) (3)が75%の収率で得られた。錯体2および3は,各種スペクトルおよび元素分析により同定した。 シリル(シラノン)タングステン錯体Cp*(CO)2W(O=Si(DMAP)Mes2)(SiMe3) (4)とメタノールを反応させると,メタノールがシラノンに付加して生成したメトキシシラノールMeOSiMes2OHおよびW-SiMe3が加アルコール分解して生成したメトキシシランMeOSiMe3が,それぞれ87および53%の収率で生成した。一方,錯体4と水との反応では,シラノンにシリル基とOH基が取り込まれたMe3SiOSiMes2OHが収率82%で生成した。
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Research Products
(12 results)