2013 Fiscal Year Annual Research Report
液相における超重元素ラザホージウムの陽イオン化学種の同定とその化学挙動
Project/Area Number |
23550070
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
横山 明彦 金沢大学, 物質化学系, 教授 (80230655)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 渉 金沢大学, 物質化学系, 准教授 (90333319)
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Keywords | 超重元素 / 抽出クロマトグラフィー / ラザホージウム / 液液抽出 |
Research Abstract |
ラザホージウム(Rf)の4価陽イオンの挙動の確認のため、キレート抽出剤TTAを保持した固定相による逆相クロマトグラフィー系の構築を進めてきた。当該年度においても引き続き、自ら調整したTTA樹脂のバッチ実験を実施し、核反応で製造したZr-88、Hf-175トレーサー(Zr, HfはRfの同族体)を用いて、樹脂の調整法や保持材となる高分子粒状樹脂の粒径を含めた最適条件を検討しつつ、CHP20/P20(粒径20マイクロメーター)保持材を中心に平衡時間が速く抽出能が良好なクロマト樹脂を作成した。この樹脂を用いて理化学研究所においてARCA迅速化学分離システムを利用したオンライン実験を行い、核反応で生成したZr-89mおよびHf-175両核種をガスジェット輸送をしてTTA樹脂系の溶離曲線を取得することに成功し、とくに「HF]/[NHO3]=6E-4 M/1E-2 Mの液性において溶液の輸送速度が0.2mL/min以下であることが重要であることがわかった。ただしこのデータの検討結果およびバッチ実験の結果との比較ではまだ平衡到達の確認に至っていない。今年度の大きな成果は初めて核反応で合成したラザホージウム(Rf-261)を、TTA樹脂を入れたカラムに通して吸着することを確認したことである。この実験で初めて分配挙動を示すデータを取得した。このデータはリストモードで取得されているので、解析にはコンピュータプログラムが必要であり、まだ最終結果がでるには時間が必要である。現在までの成果の一部は2013年9月22日から27日に金沢市で開催されたAPSORC2013国際会議で発表され、会議のProceedingはJournal of Nuclear and Radioanalytical Chemistryに近々掲載予定である。また最新のデータについてはRIKEN Accelerrator Progress Report 2013に掲載予定である。
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Research Products
(3 results)
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[Journal Article] Adsorption Behavior of Zr and Hf to TTA-resin in Microcolumn for Determining the Forming Ability of Rf Monofluoride Complex2014
Author(s)
Y. Kitayama, Y. Shigeyoshi, A. Yokoyama, A. Toyoshima, K. Tsukada, K. Ooe, E. Maeda, H. Kimura, H. Kikunaga, Y. Kudou, J. Kanaya, M. Huang, H. Haba
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Journal Title
Journal of Nuclear and Radioanalytical Chemistry
Volume: 未定
Pages: 未定
Peer Reviewed
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[Presentation] Adsorption Behavior of Zr and Hf to TTA-resin in Microcolumn for Determining the Forming Ability of Rf Monofluoride Complex2013
Author(s)
Y. Kitayama, Y. Shigeyoshi, A. Yokoyama, A. Toyoshima, K. Tsukada, K. Ooe, E. Maeda, H. Kimura, H. Kikunaga, Y. Kudou, J. Kanaya, M. Huang, H. Haba
Organizer
5th Asia-Pacific Symposium on Radiochemsitry
Place of Presentation
金沢市民文化ホール、金沢市
Year and Date
20130922-20130927