2013 Fiscal Year Annual Research Report
光機能性材料を検出部位とする新規超分子型アニオンセンサーの開発
Project/Area Number |
23550094
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Research Institution | Osaka Kyoiku University |
Principal Investigator |
久保埜 公二 大阪教育大学, 教育学部, 准教授 (00269531)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
横井 邦彦 大阪教育大学, 教育学部, 教授 (30144554)
谷 敬太 大阪教育大学, 教育学部, 教授 (60207165)
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Keywords | 環境分析 / 超分子化学 / 分子認識 / アニオンセンサー / 光機能材料 |
Research Abstract |
本研究は、光機能性材料を検出部位とし、これに超分子部位(水素結合部位・配位結合部位)を導入したセンサーを合成し、これとリン酸イオン、過塩素酸イオンなどのターゲットアニオンとの超分子錯体による定量分析法の開発を行うものである。平成25年度は,24年度までの研究において良好な結果が得られた超分子錯体を用いて,ターゲットとなるアニオンの微量定量法の構築を行った。 ここで、検出部位としては蛍光性のトリフェニルアミン誘導体を選定し、この化合物とβ‐ジケトン性配位子の亜鉛(II)錯体を溶液内で反応させると、超分子型の混合配位子錯体を形成して蛍光強度は大幅に減少した。この錯体溶液に各種アニオンを加えたところ、酢酸イオンや塩化物イオンなどの配位性アニオンを添加するとトリフェニルアミン誘導体由来の460 nmの蛍光強度が増大した。さらに、リン酸二水素イオンを少量添加した場合には、460 nmの発光に加えて、発光極大波長の長波長シフトを伴った540 nmの蛍光強度増大も確認された。蛍光スペクトルにおける540 nmの蛍光強度とリン酸二水素イオン濃度(0~10 μM)との関係を調べたところ、良好な比例関係が得られた。この検量線における検出限界は3.4 nMであり、定量限界は10 nMであった。 以上の結果から、光機能性材料であるトリフェニルアミン系化合物を検出部位とする超分子型アニオンセンサーを開発し、これを用いたリン酸イオン定量法を構築することができた。
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Research Products
(2 results)
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[Journal Article] Di-μ2-acetato-1:2κ2O:O';2:3κ2O:O'-bis{μ2-4,4'-dichloro-2,2'-[2,2-dimethyl-1,3-propanediylbis(nitrilomethylidyne]diphenolato}-1:2κ6O,N,N',O':O,O';2:3κ6O,O':O,N,N',O-tricadmium2013
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