2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23550137
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
橋爪 章仁 大阪大学, 理学(系)研究科(研究院), 准教授 (70294147)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 尚弘 大阪大学, 理学(系)研究科(研究院), 教授 (10196248)
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Keywords | ホルモース反応 / 高分子ナノ構造体 / エーロゾルOT / 逆ミセル / フェニルボロン酸残基 / 13C NMR / 高速液体クロマトグラフィー |
Research Abstract |
ホルモース反応とは、ホルムアルデヒドを塩基性条件下で加熱すると、ホルモースと呼ばれる糖と糖アルコールの複雑な混合物が得られる反応である。本研究課題では、高分子ナノ構造体によってホルモース反応を制御し、有用な糖を選択的に合成することを目的としている。今年度は、昨年度に引き続いて、低分子界面活性剤が形成する逆ミセルを用いたホルモース反応の生成物の分析を行った。また、フェニルボロン酸残基を有する低分子、および、線状、架橋高分子を用いたホルモース反応の制御について調査した。 アニオン性低分子界面活性剤であるエーロゾルOTが形成する逆ミセル中でホルモース反応を行うと、律速ダイン会である二炭糖の形成が加速されることが明らかになっている。昨年度まで、大量に含まれるエーロゾルOTの影響により、最終的な生成物の同定には至っていない。今年度、13Cで標識したホルムアルデヒドを原料として用いたホルモース反応生成物に対して、13C NMRを測定することにより、生成物に基づく2つのシグナルが観測され、選択的な合成が達成されていることが明らかとなった。 フェニルボロン酸残基を有する低分子(フェニルボロン酸ナトリウム)、線状高分子、および、架橋高分子の存在下、ホルモース反応を行った。フェニルボロン酸残基の存在下、ホルモース反応の抑制が観測された。生成物を高速液体クロマトグラフィーで分析したところ、生成物の選択的な生成を確認した。また、低分子と高分子を用いた場合、異なる生成物が得られた。
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