2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23550168
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Research Institution | Konan University |
Principal Investigator |
檀上 博史 甲南大学, 理工学部, 准教授 (70332567)
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Keywords | ナノ粒子 / スピロボラート / 分子接合素子 |
Research Abstract |
本年度は主にナノ粒子表面の機能化の目的から、チエニル基導入型スピロボラート型分子接合素子を合成するとともに、それらを用いた金ナノ粒子調製および配列制御について検討を行った。分子接合素子のキャビティ内部および外部方向へそれぞれ金属に対するアンカー基を配向させるため、分子接合素子を構成するナフタレン環の4位に、2ーチエニル基および3ーチエニル基を導入した。これらを用いて金ナノ粒子調製を行ったところ、いずれの分子接合素子についてもナノ粒子の形成が確認され、チエニル基導入型分子接合素子がナノ粒子調製の際の保護剤として機能することが明らかとなった。一方ナノ粒子の凝集状態制御についても検討を行ったところ、2-チエニル基をもつ分子接合素子については、数ナノメートル程度の比較的小さなナノ粒子がところどころ局在している様子が確認されたが、一次元連鎖構造体の形成は見られなかった。一方3-チエニル基をもつ分子接合素子では、直径10 nmから20 nm程度の比較的大きなナノ粒子が短く配列している様子が確認された。ナノ粒子の粒径の違いは、チエニル基の配向の差に依存することが考えられたことから、分子接合素子のデザインによって形成されるナノ粒子の粒径が制御できることが示唆された。
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