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2013 Fiscal Year Annual Research Report

糖脂質メタボローム解析による細胞のフェノタイピングに関する研究

Research Project

Project/Area Number 23550185
Research InstitutionHokkaido University

Principal Investigator

藤谷 直樹  北海道大学, 先端生命科学研究科(研究院), 特任助教 (10374191)

Keywords糖脂質 / メタボローム解析 / 質量分析法
Research Abstract

最終年度である平成25年度において、細胞の脂溶性物質メタボローム解析の一環として、細胞内の糖脂質分子の一種であるドリコールリン酸結合型糖鎖(DLO)の定量解析方法を確立した。DLOは翻訳語修飾の1つであるN-結合型糖鎖の前駆体であり、小胞体内で逐次合成され、成熟した14糖(Glc)3(Man)9(GlcNAc)2からなるオリゴ糖がタンパク質のアスパラギン側鎖に転移することが知られている。前駆体であるDLO、タンパク質上のN-結合型糖鎖、さらにN-結合型糖鎖の細胞内分解物である遊離糖(FOS)を統合して定量解析することは、細胞のN-結合型糖鎖修飾の恒常性をモニタリングし、細胞の状態を把握することを可能にする。DLOは微量であるが故に、放射性同位体ラベルを用いて定量解析することが常法の1つであったが、放射性の継時的な減衰に伴い、その代謝過程を定量化する上で問題もあったため、本研究では、超遠心法を用いた簡便なサンプル調整方法と質量分析法による検出方法を確立し、定量解析にも堪えることを実証した。
研究期間全体(平成23年度~25年度)を通しては、先に述べたDLOの解析の他、10種類程度のライン化されたヒト由来ガン細胞のスフィンゴ糖脂質糖鎖の定量的な構造解析を実施し、細胞間の発現量や構造の違いを解析した。その結果、スフィンゴ糖脂質の発現の違いによって、細胞種が分類され得ることを明らかにし、他の複合糖質糖鎖の定量解析結果を加えることで、より詳細な分類が可能であることを明らかにした。
脂質に代表される細胞内の不溶性分子は必ずしも質量分析法に適しているとは言えないため、核磁気共鳴(NMR)によって得られる情報を、既存のデータベースと照合して細胞のプロファイリングに用いる予定であったが、NMR解析に耐え得るサンプル量を確保するための細胞培養が、本研究で賄えるよりも膨大であると判断し、NMR解析を断念した。その分の予算は返却することとした。

  • Research Products

    (2 results)

All 2013

All Journal Article (2 results) (of which Peer Reviewed: 2 results)

  • [Journal Article] Total cellular glycomics allows characterizing cells and streamlining the discovery process for cellular biomarkers2013

    • Author(s)
      Fujitani, N., Furukawa, J., 他10名
    • Journal Title

      Proceedings of the National Academy of Sciences of the United States of America

      Volume: 110 Pages: 2105-2110

    • DOI

      10.1073/pnas.1214233110

    • Peer Reviewed
  • [Journal Article] Recent advances in cellular glycomic analyses2013

    • Author(s)
      Furukawa, J., Fujitani, N., Shinohara, Y.
    • Journal Title

      Biomolecules

      Volume: 3 Pages: 198-225

    • DOI

      10.3390/biom3010198

    • Peer Reviewed

URL: 

Published: 2015-05-28  

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