2013 Fiscal Year Annual Research Report
バナジン酸塩ガラスの新規二次電池正極材料としての開発
Project/Area Number |
23550229
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
久冨木 志郎 首都大学東京, 理工学研究科, 准教授 (90321489)
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Keywords | バナジン酸塩ガラス / 二次電池正極材料 / メスバウアー分光法 / 国際研究者交流 / ハンガリー / クロアチア |
Research Abstract |
高い電気伝導度を有するバナジン酸塩ガラスの組成および熱処理条件の探索、二次電池正極材料としての応用の可能性について前年度に引き続き検討を行った。前年度に見つかった高い二次電池正極特性を示したLi2O-SnO2-P2O5-Fe2O3-V2O5系のガラスと同様にNa2O-SnO2-P2O5-Fe2O3-V2O5系やAgI-SnO2-P2O5-Fe2O3-V2O5系ガラスについても500oC 程度の熱処理によって0.1 Scm-1程度の高い電気伝導度を有することが明らかになった。特に、AgIをV2O5で置換したバナジン酸塩ガラスにおいては、その置換量を40 mol% と多くしても高い電気伝導度を示した。これまで評価を行ってきたマンガン置換系やタングステン置換系はその置換量とともに熱処理後の電気伝導度が低下する傾向が見られたが、今回評価したAgI置換系はバナジウムの量が少ないものについても高い電気伝導度を有することが判明した。上記の様にバナジン酸塩ガラスの電気伝導度と化学組成について新たな知見がえられた。また、ガラスの構造と電気伝導度との相関においては、熱処理後高い電気伝導度を示すガラス中には非化学両論的な組成の結晶相が析出することが明らかになった。さらに、熱処理温度を500oC よりも高くすると電気伝導度の低いFeVO4相が析出することで電気伝導度が約一けた低下することが判明した。本研究期間全体を通じて高い二次電池特性を有するガラス組成を発見することができ、さらにその構造変化と電気伝導度の相関についても有用な知見を得ることができた。今後もさらに高い電気的特性を持つバナジン酸塩ガラスの新たな組成を開発し、その物性と構造の相関解明研究を引き続き行う。
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Research Products
(18 results)
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[Journal Article] Mossbauer Study of New Vanadate Glass with Large Charge-Discharge Capacity2013
Author(s)
Kubuki, S. Masuda, H. Matsuda, K. Akiyama, K. Kitajo, A. Okada, S. Zsabka, P. Homonnay, Z. Kuzmann, E. and Nishida, T.
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Journal Title
Hyperfine Interact.
Volume: なし
DOI
Peer Reviewed
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