2013 Fiscal Year Annual Research Report
四官能有機ゲル化剤の自己組織化を利用した高性能超分子複合材料の創製
Project/Area Number |
23550250
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Research Institution | Chiba Institute of Technology |
Principal Investigator |
柴田 充弘 千葉工業大学, 工学部, 教授 (60286143)
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Keywords | スターポリマー / 超分子 / ポリマーネットワーク / オルガノゲル / カプロラクトン / ハイブリッド / Diels-Alder反応 / 熱可逆性 |
Research Abstract |
ペンタエリスリトールとカプロラクトンの反応により末端OH四官能カプロラクトンオリゴマー(Tetra-OH-CLO)を合成し,さらに無水コハク酸,無水フタル酸,テトラクロロ無水フタル酸の反応により末端カルボン酸誘導体(Tetra-SA-CLO, Tetra-PA-CLO, Tetra-TCPA-CLO)を合成し,Tetra-OH-CLOとニコチン酸の反応により得られる末端ピリジン誘導体(Tetra-NA-CLO)との混合物の有機溶媒中でのゲル化挙動を調べた。その結果,いずれの混合物もDMF中で15℃付近にゾル-ゲル転移温度をもつ水素結合型熱可逆性オルガノゲルになることを確認した。その成果はJournal of Colloid and Interface Science, 404, 8-15 (2013) (Impact Factor:3.17)に公表した。当初予定のスルホン酸末端誘導体も合成したが,非常に不安定であったので,二官能スルホン酸を新たに合成し,Tetra-NA-CLOと組み合わせることにより同様にゲル化することを確認した。また,スルホン酸末端ポリシルセスキオキサンを合成し,Tetra-NA-CLOと相互作用させることによりイオン相互作用型有機-無機ハイブリッドを合成することにも成功している。これらの研究を発展させ,Tetra-OH-CLOからマレイミド末端とフラン末端誘導体を合成し,Diels-Alder反応による熱可逆性オルガノゲルの形成にも成功した。これらの成果はPolymer, 54,3206-3216(2013)(Impact Facto:3.38)に公表した。さらに最近Tetra-SA-CLO, Tetra-PA-CLOと水酸化カルシウムを反応させることにより40から90℃にゾル-ゲル転移温度をもつアイオノマーゲルの作製にも成功し学会発表する予定である。
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