2012 Fiscal Year Research-status Report
反射高速電子回折の強度振動モニタリングによる有機格子整合ヘテロエピタキシー成長
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23560001
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
伊高 健治 弘前大学, 北日本新エネルギー研究所, 准教授 (40422399)
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Keywords | 有機分子 / レーザー / MBE / エピタキシー / RHEED |
Research Abstract |
これまでに開発してきた連続光レーザーMBE(分子線エピタキシー)法と高感度な反射高速電子回折(RHEED)強度振動観察法によって分子レベル堆積制御された有機分子の格子整合ヘテロ界面を作製することを目指している。RHEEDの回折像をマルチチャンネルプレートで高感度化しているが、画像取り込みの段階で8ビットにデジタル化されてしまうために、これまではダイナミックレンジを十分に得ることができないという問題点を解決するために、より高感度な10ビットで検知すれば、1024段階という大きなダイナミックレンジで検知出来る可能性が増える。実際にボードや光学系を調整し、プログラムを修正することによって感度が上昇したことを確認してきている。連続光レーザーが有機薄膜の蒸着に有効であることがこれまで示されているが、波長によってどのような膜室に影響があるかがわかっていない。そこで、グリーンレーザーを用いて薄膜成長を試みることによってその違いを調べた。具体的には532nmのLD 励起固体レーザー(Diode Pumped Solid State Laser DPSSレーザー)と、808nmの近赤外線半導体レーザーを用いて調べた。対象とする材料(ペンタセン、フラーレンなど)の吸収係数の違いにより、成膜速度については、大きく違いが見られた。しかしながら、おおよそ同じ成長で、同じ成長温度の条件のもとでは、薄膜の原子間力顕微鏡による表面モフォロジーや結晶構造について顕著な違いは見られなかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
マルチチャンネルプレートの画像を取り込みについて、ボードの変更・光学系の調整・プログラムの変更などを行うことにより、ダイナミックレンジを4倍増加させることが出来た。初期の基板となる表面の回折強度が十分強い場合であっても、微弱な回折を検知でき るようになった。レーザー波長による依存性も違い明確になりつつあり、個々の材料に合わせて最適な波長選択が出来るようになった。
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Strategy for Future Research Activity |
新システムを用いて、様々な単結晶基板についてRHEED観察を行い、RHEEDパターンの振る舞いを調べることによって、ホモエピタキシー・ヘテロエピタキシーの可能性について、詳細に調べていく。MCPの画像を取り込みについては、高感度化が終了したものの、電子線についてもより微細な制御が必要不可欠である。電子線の制御は、電磁コイルで制御しているが、現在、1次コイルによる走査しかしていないために、2次コイルの走査も可能なようにプログラムの改良を進める。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
真空部品の消耗品購入やポンプ消耗品、有機試薬などを購入する。
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Research Products
(1 results)