2013 Fiscal Year Annual Research Report
3波共鳴型差動複合共振器制御による高効率CW光パラメトリック発振器の開発
Project/Area Number |
23560051
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Research Institution | National Institute of Information and Communications Technology |
Principal Investigator |
笠井 克幸 独立行政法人情報通信研究機構, 未来ICT研究所ナノICT研究室, 主任研究員 (90359084)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
張 贇 電気通信大学, 情報理工学(系)研究科, 准教授 (00508830)
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Keywords | 量子エレクトロニクス / レーザー / 光パラメトリック発振器 / 量子相関 |
Research Abstract |
光パラメトリック発振器は波長可変のコヒーレント光源としてパルス発振の領域において幅広い分野で利用されてきた。しかしながら、連続波(CW)で波長可変の光パラメトリック発振を得ることは極めて困難であり、未だに研究段階にある。本研究では、3波共鳴型の差動複合共振器構造と高効率の疑似位相整合結晶(PPKTP)を組み合わせて、これまで困難であった波長可変で低発振しきい値のCW光パラメトリック発振器を実現することを目的としている。本年度は、前年度の実験結果をもとに共振器ミラーの反射率、透過率等のパラメータ変更を行い、波長可変の発振出力を得ることができた。PPKTP結晶の温度を41℃から105℃まで変化させた時に、シグナル光の波長は1024nmから940nmまで変化し、アイドラ光の波長は1105nmから1222nmまで変化した。発振しきい値におけるポンプ光パワーは30mWであった。ポンプ光パワー326mW(波長532nm)、結晶温度45℃において、13mWのシグナル光(波長1022nm)出力と26mWのアイドラ光(波長1107nm)出力が得られた。フリーランニング状態においてもCW発振が得られたが、ディザリング法による複合共振器の安定化も試みた。この他、外部共振器とPPKTP結晶を用いた第2高調波発生による高出力ポンプ光光源の開発に関する成果がOptics Communicationsに掲載された。関連して、PPKTP結晶を用いた光パラメトリック発振器による安定なスクイーズド光発生の実験とデュアルポート共振器による基本波と第2高調波間の量子相関の測定実験を行い、得られた成果を応用物理学会、レーザー学会において発表した。
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Research Products
(3 results)