2013 Fiscal Year Annual Research Report
2次元周期構造の特性解析とその電磁波素子設計への応用に関する研究
Project/Area Number |
23560072
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
横田 光広 宮崎大学, 工学部, 教授 (40191506)
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Keywords | 周期構造 / 有効誘電率 / 多層膜構造 / FDTD法 |
Research Abstract |
本研究目的は、2次元周期構造を誘電体多層構造でモデル化し、その適用範囲(周波数や物体の分布率など)を検証する。先ず、2次元周期的構造に対する反射・透過特性についてFDTD法を用いて数値的に検討し、次に、モデル化で用いる有効誘電率の表現式について、有効性や適用範囲の検証を行った。当初の計画で用いる予定であったモーメント法は計算時間や計算機メモリの観点から適用範囲に制限があることが判明したため、他の計算手法であるFDTD法に切り替えた。 1次元周期構造からの反射率をFDTD法により計算し,等価な誘電体スラブの有効誘電率について検討を行った。規格化周波数に対する有効誘電率が不連続となり、適用範囲が狭いことことが分かった。当初のモデル化は周期構造と同じ厚さを持つスラブ構造であったが、波長に対して厚いため位相変化が大きくなるため安定的に有効誘電率を求めることができなかった。そこで、スラブ構造の厚さを薄くし多層化するモデル化を考案した。このことにより、不連続となる欠点を解決し、適用範囲を拡げることに成功した。 改良されたモデル構造を用いて、2次元多層周期構造からの反射特性を計算し、オリジナルモデルの反射特性と比較し、その有効性を示している。また、2次元周期構造の形状として、四角柱、円柱、三角柱などを取り上げ、いずれの場合も有効であることを示している。 当初の計画では、電磁波デバイス設計の際に有効となるデータを供することとしていたが、上記問題点を解決するために多くの時間が必要となり、達成できていない。現在、上記のモデル構造を用いて、電磁波デバイス設計に有用となる最適パラメータの探索を行っている。 得られた成果は、その都度、公表している。上記の改良されたモデル構造については、まず、平成26年5月の電気学会電磁界理論研究会で公表する。さらに、電子情報通信学会英文紙にも投稿中である。
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Research Products
(7 results)