2013 Fiscal Year Annual Research Report
繊維強化複合材料における微視破壊クライテリオンを基にした損傷進展予測手法の確立
Project/Area Number |
23560096
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
荻原 慎二 東京理科大学, 理工学部, 教授 (70266906)
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Keywords | 炭素繊維強化プラスチック / ガラス繊維強化プラスチック / 複合材料 / 界面強度 / 微視的損傷 / 界面はく離 / 破壊クライテリオン / 単繊維モデル複合材料 |
Research Abstract |
軽量・高剛性・高強度の特徴を有する連続繊維強化積層型複合材料・構造のより効果的設計法構築の基礎のため,微視破壊クライテリオン(マイクロフラクチャクライテリオン)をベースとした損傷発生・進展挙動予測手法を確立することを目的としている.すなわち,繊維,マトリックス及び界面それぞれの破壊クライテリオンを実験的に明らかにし,それらとプライレベルの損傷発生・進展挙動の関係を検討し,プライレベル損傷発生・進展挙動予測手法を確立する.それにより,安全側に設計せざるを得なかった本材料の設計手法をより材料の特性を生かしたものへと進歩させることが可能であると考えられる. 平成25年度は,航空宇宙用先進複合材料としてCFRP 一方向強化積層板,数種の多方向積層板(クロスプライ積層板,アングルプライ積層板,擬似等方積層板)を作製し,種々の面内負荷,面外負荷を与え,変形挙動,損傷発生・進展挙動,強度特性を得た.自作その場観察用負荷装置(光学顕微鏡などに装着し損傷進展プロセスをその場観察する)を用い,あるいは,必要に応じて試験機から取り外し,光学顕微鏡,走査型電子顕微鏡,軟X 線探傷装置を用いた損傷状態の観察を行い,負荷レベルと損傷状態の関係を実験的に明らかにした.損傷としては,マトリックスクラック及び層間はく離を考えるが,積層構成,負荷形態により,その発生順序,発生負荷レベルが異なった.構築した微視破壊クライテリオンを基にしたプライレベル損傷挙動予測手法の妥当性を検討した.いくつかの複合材料積層板を想定し,損傷発生・進展プロセスを予測し,実験結果と比較し,その妥当性を検討した.
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