2012 Fiscal Year Research-status Report
NI基単結晶超合金の超高温での等二軸引張・圧縮多軸クリープ疲労寿命評価法の開発
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23560105
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
坂根 政男 立命館大学, 理工学部, 教授 (20111130)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
張 聖徳 一般財団法人電力中央研究所, 材料科学研究所, 特別契約研究員 (00454520)
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Keywords | 高温 / 低サイクル / 疲労 / 多軸 / 超合金 |
Research Abstract |
本年度はYH-61の十字型試験片の多軸低サイクル疲労試験をxおよびy方向の結晶方位が[110]および[110]のものについて1173Kにおいて実施した.これらの成果は前年度得た結果の傾向を補強することに役だった.すなわち,破損繰返し数は主ひずみ比が-1から0の範囲では,主ひずみ比の増加に伴って増加するが,0から+1の範囲では主ひずみ比の増加に伴って減少することを明らかにした. 中空円筒試験片を用いた,引張・圧縮―繰返しねじり試験を1173Kで実施するとともに,過去の文献を調査し,引張・圧縮―繰返しねじり負荷の下での,多軸低サイクル疲労寿命の主ひずみ比依存性を考察した.中空円筒試験片においても,主ひずみ比が-1から-0.5の範囲においては,多軸低サイクル疲労寿命は主ひずみ比の増加に伴って減少した.なお,中空円筒試験片を用いた多軸低サイクル疲労試験では-1から-0.5の範囲が試験可能な範囲となる.この中空円筒試験を用いた多軸低サイクル疲労寿命の主ひずみ比依存性は,十字型試験片を用いたそれと同様であった. 十字型試験片と中空円筒試験片を用いた多軸低サイクル疲労寿命を統一的に整理するために,ひずみ基準および応力基準のパラメータを検討した.種々のパラメータの適用性を考察した結果,ミーゼス型の相当応力範囲がもっとも破損繰返し数を精度良く整理できることが判明した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
十字型試験片を用いた多軸低サイクル疲労試験は昨年度試験装置の故障や不具合が生じたが,何とか実験が可能になった.試験装置を修理後,昨年度に引き続き,十字型試験片を用いた多軸低サイクル疲労試験を実施した.また,中空円筒試験片を用いた引張・圧縮―繰返しねじり試験も実施し,ある部分は文献からデータを引用した. ミーゼス型の相当応力範囲を用いれば,十字型試験片と中空円筒試験片の多軸低サイクル疲労寿命を統一的に整理出来ることを発見したのは,重要な成果である.
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Strategy for Future Research Activity |
十字型試験片と中空円筒試験片の多軸低サイクル疲労寿命はミーゼス型の相当応力範囲を用いれば統一的に整理することが出来ることが判明したので,この成果に基づいて,上記2種類の試験でのクリープ疲労寿命を整理できるパラメータの開発に取り組む.併せて,き裂発生およびき裂伝播挙動から,低サイクル疲労やクリープ疲労寿命特性を考察する.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
該当なし
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Research Products
(13 results)