2011 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
23560118
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
深川 仁 岐阜大学, 工学部, その他 (90592345)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | CFRP / thermo-set / thermo-plastic / blast / drill / hole preparation / erosion / aircraft part |
Research Abstract |
航空機部品等に使われるCFRP(カーボン繊維強化プラスチック)に対する穴あけ等の加工技術を効率的に行う一手法としてブラスト加工を,ドリル,その他手段と比較検討した結果,航空機部品用CFRP(厚さ1mm)に,1-2mmの小径穴あけでは,ファスナー穴程の高精度穴でない限り,ブラスト方法が最も効率的に大量にあける方法として,適するという結果を得た.次に,ブラストによる穴あけ過程には不明点が多く,CFRPの薄板に対し微細砥粒を用いた直噴式ブラスト加工で,穴あけが進展する過程を高速度カメラや顕微鏡で観察し,微細エロージョン過程としての材料除去メカニズムを解明した.これら試験の結果から以下の事項が判明した (1)加工開始時はエロージョンの進展が進まず一定時間後に進む結果から,エロージョンカーブに潜伏期間がある事を確認した. (2)粒子の運動観察結果から穴外周部と中央部で,摩耗速度が変わる事(エロージョンの偏析事例)や,そのメカニズムを一部解明した. (3)マトリックスの樹脂よりカーボン繊維が先にエロージョン摩耗する現象がわかり,その違いがヤング率の差である事から,その関係式を文献式と確認し,エポキシ樹脂とカーボン繊維とでは,差が約175倍であった. (4)CFRPのカーボン織物の加工位置により,加工時間にばらつきが生じ,それは樹脂密度が織物の場所により一定パターンで異なること等が判明した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
穴あけのエロージョン過程の分析で,高速度カメラや穴の内面寸法観察を行なったが,データ整理作業に想定以上の時間がかかり,各種条件を比較するのに期間を要した.
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Strategy for Future Research Activity |
現在までに行なった結果の整理を論文作成をトリガーにして推進する.また,学生の支援を借りて,データ整理の効率を高めたい.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
本年度はCFRPの板だけを用いた試験を行なったが,次年度はハニカムパネルを用いた,試験片を製作し,吸音パネルを作る所まで持っていきたい.この為の,ハニカムパネル等の材料費,加工費.試験費に費用を用いる予定.
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Research Products
(3 results)