2013 Fiscal Year Annual Research Report
フッ素化剤-シリコン界面反応によるシリコン表面の精密位置合わせ光転写形状創成加工
Project/Area Number |
23560123
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
打越 純一 大阪大学, 工学(系)研究科(研究院), 招へい教員 (90273581)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森田 瑞穂 大阪大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (50157905)
川合 健太郎 大阪大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (90514464)
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Keywords | フッ素化剤 / N-フルオロピリジニウム塩 / 光エッチング / 光転写 / シリコン / 3次元形状 / 半導体表面 / 形状創成 |
Research Abstract |
本研究の目的は、シンクロトロン放射光用ミラーなどに用いられる単結晶シリコンミラーの形状創成加工を、フッ素化剤による光エッチング加工と、近赤外光干渉法を用いた光計測を組み合わせることで、極めて高い形状精度で行うことにある。 フッ素化剤を塗布したシリコンに光を照射すると、シリコン表面の電子を励起してフッ素化剤へ移動させ、シリコンとフッ素の化学反応を促進させて光エッチング加工を行うことができる。置換基の異なる2種類のフッ素化剤を混合して融点を下げることで、室温で液状にしてシリコンに均一に塗布し、プロジェクターでパターンを投影することで光強度や照射時間に依存した3次元形状の光転写加工を行うことができる。この形状をシリコンに対して透明な波長1310nmの近赤外干渉計で測定し、測定結果に基づき高精度位置合わせをして形状修正加工を行うとともに、各種条件下での加工面の観察を行い、フッ素化剤-シリコン界面反応過程の解明を行おうとしている。 シリコン表面の加工深さと微細形状は走査型白色干渉顕微鏡で、マイクロラフネスは走査型電子顕微鏡(SEM)で測定し、加工後のフッ素化剤を核磁気共鳴(NMR)で測定した。 シリコン平面の絶対形状測定を行うために設計製作した近赤外干渉計は、光学系、測定プログラム、測定環境を改良して測定精度の向上を図った。短時間で1ピクセル単位の光転写加工を行うため、高輝度DLPプロジェクターと縮小投影光学系、側方視顕微鏡を組み合わせた光転写加工装置を設計製作した。 フッ素化剤-シリコン界面反応過程を解明するとともに、形状創成加工に適した加工条件を見いだすために、恒温プレートを用いてシリコンとフッ素化剤の温度を制御し、加工速度の温度依存性、光強度依存性、照射時間依存性、照射光の波長依存性、フッ素化剤の混合比依存性と膜厚依存性、シリコンの面方位依存性などについて広い範囲で調べた。
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