2012 Fiscal Year Research-status Report
微粉ダイヤモンド砥石の機能性マイクロチップポケット付加技術の開発
Project/Area Number |
23560126
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
大橋 一仁 岡山大学, 自然科学研究科, 准教授 (10223918)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
塚本 眞也 岡山大学, 自然科学研究科, 教授 (80163773)
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Keywords | ダイヤモンド砥石 / 目詰まり / チップポケット / 砥粒突出高さ |
Research Abstract |
硬質カーボンを乾式研削するレジノイドボンドダイヤモンド砥石を主な対象として,前年度の粒度1000のダイヤモンド砥石に続いて,粒度1500のダイヤモンド砥石についても,目詰まりによって砥石が切れ味を失った状態から粘着テープを用いて切れ味を回復させる処理の効果を検証した.その結果,粒度1000のレジノイドダイヤモンド砥石と同様に,目詰まり切りくずの除去効果が確認され,チップポケットが復元されることで切れ味が回復することが認められた.また,目詰まり切りくず除去処理を施した微粉ダイヤモンド砥石による硬質カーボンの乾式研削実験を行った結果,同処理を施さない目詰まり状態の砥石に比べて材料除去量は大きくなり,研削仕上げ面粗さも小さくなることが判明し,本研究で提案した処理方法による砥石の切れ味回復効果が研削結果からも立証された.粘着テープを用いる本処理は,繰り返して数回実施することによってその効果が現れ,一定の切りくず除去がされた後はさらに処理を施しても切れ味の向上は認められないことが,砥粒突出高さの変化ならびに剥離後の粘着テープに付着したカーボン切りくずの量の変化によっても明らかになった.そこで,処理による効果が飽和する時点を把握するため,本処理による砥粒切れ刃の突出状態の定量的評価を試みた.砥石作用面では砥粒切れ刃が三次元的にランダムな分布形態となっているため,砥石表面の三次元形状に基づく表面粗さパラメータの1つであるSPaが砥粒突出高さと最も相関を有することが明らかになった.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
切りくず除去効果の確認実験に想定以上の時間を要し,切りくず除去後のボンド表面に塗布する処理剤の検討にやや時間を要しているため.
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Strategy for Future Research Activity |
切りくず除去後のボンド表面に塗布する処理剤を早急に吟味選定し,その効果を実験的に検討する.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
レジノイドダイヤモンド砥石のボンド表面に塗布する処理剤ならびに塗布条件の検討のための解析および実験材料に使用する予定である.
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