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2011 Fiscal Year Research-status Report

研削プロセスにおける工作物熱変形量のシミュレーション解析技術の開発

Research Project

Project/Area Number 23560127
Research InstitutionOkayama University

Principal Investigator

塚本 眞也  岡山大学, 自然科学研究科, 教授 (80163773)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 大橋 一仁  岡山大学, 自然科学研究科, 准教授 (10223918)
Project Period (FY) 2011-04-28 – 2014-03-31
Keywordsシミュレーション解析 / 円筒研削 / 内面研削 / 工作物熱変形 / インプロセス測定 / 形状精度 / 寸法精度 / 研削現象
Research Abstract

当初の目標であった円筒研削における研削抵抗の実測値を入力とした工作物熱変形量のシミュレーション解析技術の開発を達成するとともに,研削抵抗を実測せずとも工作物熱変形量を推定できるシミュレーション解析手法を新たに確立した.研削抵抗を入力とする工作物熱変形量の解析については,これまで開発されてきた工作物温度分布のシミュレーション解析結果を活かして工作物各部における熱ひずみを積算する手法により研削中の工作物熱変形量を解析し,実測結果と良好な一致が得られたため,本研究の第一の目標である工作物熱変形量のシミュレーション解析技術の開発を達成することができた.しかしながら研削抵抗の測定においては一般的にひずみゲージが用いられるものの,温度ドリフトが発生することや設置に手間を要することから,さらに容易に工作物熱変形量を解析する手法を模索した.その結果,工作物表面温度と寸法生成量から工作物熱変形量を数値計算により求める新たな解析手法を開発した.この新たな解析手法においても,工作物熱変形量の解析結果が実測結果と良い対応が見られ,研削抵抗を測定せずとも工作物熱変形量の解析する手法を確立した.また内面研削における工作物温度分布の解明についても,円筒研削で開発されたインプロセス温度測定装置を用いて実測を行った.その結果,内面研削においては工作物内部温度の上昇が寸法誤差へ与える影響は比較的小さく,むしろ研削抵抗による砥石軸の弾性変形が加工精度悪化の主要因であることがわかった.その知見をいかして砥石に形状補正を施し研削実験を行った結果,進捗度を大きく(従来の約3分1)改善することができ,内面研削においても寸法精度の飛躍的な向上を実現できた.

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

1: Research has progressed more than it was originally planned.

Reason

当初,本研究において2年目に実施する予定であった「シミュレーション解析モデルにおける計算プロセスのさらなる簡便化」および「内面研削における熱変形量および砥石の変形を考慮した砥石形状の修正」を初年度に実施することができた前者は,工作物表面温度と寸法生成量の実測結果から工作物熱変形量を推定する手法の開発であり,容易に測定できる物理量をシミュレーション解析の入力として利用することで,本研究で開発した解析手法を生産現場へ容易に適応することを目的としている.また,後者は内面研削においてツルーイングにより砥石の形状を補正し工作物の形状精度向上を図るものであり,前述のとおり顕著な形状精度の向上を実現した.

Strategy for Future Research Activity

円筒研削においては,本研究の最終目標である工作物熱変形量の解析結果を工作機械へフィードバックするシステムの開発に着手する.これまでの研究成果から,より安定して迅速に工作物熱変形量を推定できる手法を確立し,加工機へ解析結果を瞬時にフィードバックするインターフェースの開発を行う.内面研削においては,さらなる形状精度の改善へ向け,寸法生成機構のより詳細な解明を行う.

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

円筒研削においては,フィードバックシステムの開発に必要な各種計測器(変位系など)やテストピースの作成費用などに主に充当予定である.内面研削においても,研削中の工作物や砥石の寸法の変化を測定するために,各種計測器や実験材料費に使用する予定である.また,学会等への積極的な参加により情報収集を図るとともに研究成果を発表するための旅費としても使用する.

  • Research Products

    (6 results)

All 2011 Other

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results) Presentation (5 results)

  • [Journal Article] 円筒プランジ研削における工作物表面温度のインプロセス測定結果を用いた熱変形量の予測システムの開発2011

    • Author(s)
      大西 孝,坂倉守昭,佐伯哲弥,谷村賢彦,和田洋平,大橋一仁,塚本真也
    • Journal Title

      砥粒加工学会誌

      Volume: 55巻7号 Pages: 418,423

    • Peer Reviewed
  • [Presentation] 円筒研削における工作物熱変形量のシミュレーション解析技術の開発 -工作物表面温度のインプロセス測定結果を用いた研削エネルギの推定-

    • Author(s)
      大西孝,坂倉守昭,和田洋平,谷村賢彦,大橋一仁,塚本真也
    • Organizer
      2011年度砥粒加工学会学術講演会
    • Place of Presentation
      中部大学
    • Year and Date
      平成23年9月8日
  • [Presentation] 高アスペクト比砥石を用いた内面研削に関する研究 -形状誤差生成過程の解明と砥石の形状補正による形状精度の改善-

    • Author(s)
      山本雄也,大西孝,大橋一仁,坂倉守昭,塚本真也
    • Organizer
      2011年度砥粒加工学会学術講演会
    • Place of Presentation
      中部大学
    • Year and Date
      平成23年9月8日
  • [Presentation] 円筒プランジ研削における工作物熱変形量のシミュレーション解析 -研削動力からの工作物温度分布の推定-

    • Author(s)
      大西孝,坂倉守昭,和田洋平,大橋一仁,塚本真也
    • Organizer
      2011年度精密工学会秋季大会学術講演会
    • Place of Presentation
      金沢大学
    • Year and Date
      平成23年9月21日
  • [Presentation] 高アスペクト比砥石を用いた内面研削に関する研究

    • Author(s)
      大西孝
    • Organizer
      第87回精密工学会超砥粒ホイールの性能に関する研究専門委員会(招待講演)
    • Place of Presentation
      明治大学
    • Year and Date
      平成23年12月1日
  • [Presentation] 円筒研削における研削動力を用いた研削抵抗の推定

    • Author(s)
      孫小楠,大西孝,坂倉守昭,和田洋平,谷村賢彦,大橋一仁,塚本真也
    • Organizer
      2011年度精密工学会中国四国支部岡山地方学術講演会
    • Place of Presentation
      岡山大学
    • Year and Date
      平成23年10月8日

URL: 

Published: 2013-07-10  

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