2012 Fiscal Year Research-status Report
アルミニウムナノインプリント法によるダイヤモンドエミッタの開発
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23560144
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Research Institution | Maizuru National College of Technology |
Principal Investigator |
清原 修二 舞鶴工業高等専門学校, 電子制御工学科, 准教授 (40299326)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石川 一平 舞鶴工業高等専門学校, 電子制御工学科, 講師 (10511735)
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Keywords | ナノインプリント / ダイヤモンドライクカーボン / ナノ加工 / ポリシロキサン / 酸素イオンビーム / ガラス状炭素モールド |
Research Abstract |
新たなダイヤモンドのナノ加工法として,室温硬化インプリント‐リフトオフ(RTCIL)法を提案した。マスクとして用いるAlは酸素イオンに対するエッチング耐性が大きく,極めて高い選択比 (ダイヤモンドライクカーボン(DLC)とAlの加工速度の比) 35を得ることができた。そこで,本研究ではRTCIL法によるAlマスクパターンの形成を行い,DLCナノドットアレイの形成について検討した。 ガラス状炭素モールドの作製・・ポリシロキサンを用いた電子ビーム(EB)リソグラフィによりガラス状炭素(GC)モールドの作製プロセスを開発した。まず,ポリシロキサンをGC上にスピンコートし,EB描画装置で5μm角のドットアレイパターンをCADで設計し,描画した。そして,現像液で現像することで,ポリシロキサンのマスクパターンが形成され,最適加工条件でECR酸素イオンシャワー加工を行うことで,5μm角ドットアレイパターンのGCモールドを作製した。 卓上型インプリントシステムのプログラムの改良・・Microsoft Visual C#を用いることで,マルチスレッドをシステムで実装した。その結果,タイマーと圧力値を同期させることが可能となり,圧力値によるインプリントシステムの制御が可能となった。 RTCIL法によるDLCドットアレイの作製・・まず,DLC基板上にポリシロキサンをスピンコート後,0.5 MPaでインプリントを行った。その後,DLCに対するAlの選択比が35であることから,高さ400 nmを得るため,膜厚が20 nmとなるようにポリシロキサン膜上にAlを蒸着した。その後,アセトンでポリシロキサンを取り除き,Alのマスクパターンを形成した。この基板に最適加工条件でECR酸素イオンシャワー加工することより,高精度な5 μm角,高さ400 nm のDLCドットアレイを作製した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
GCモールド作製において,所望のパターンが得られており,目標通りに成果が得られている。 卓上型インプリントシステムにおいては,問題点であったタイムラグを修正し,目標としていた圧力で制御するシステムを作成できたが,目標圧力と実際のインプリント圧力に誤差が生じるため,サンプリング時間を短くし,高性能化するため,通信方法を検討する必要がある。 DLCドットアレイの作製においては,RTCIL法により高精度なDLCドットアレイを作製できることを見出したが,形成した3万個あるAlマスクパターンのうち約3割がアセトンによってリフトオフできず,側面にAlが残ってしまった。高精度なAlマスクパターンを形成する条件を検討する必要がある。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究で開発したダイヤモンドのナノ加工プロセスである,室温硬化インプリント‐リフトオフ(Room-temperature curing imprint liftoff:RTCIL)法は, Alは酸素イオンに対するエッチング耐性が大きく,極めて高い選択比 (ダイヤモンドとAlの加工速度の比) を得ることができた。そこで,本研究ではRTCIL法によるAlマスクパターンの形成を行い,DLCナノエミッタの開発を目的とする。 高精度なAlマスクパターンの作製方法として,リフトオフに用いる溶剤,インプリント条件の検討を行う。リフトオフに用いる溶剤には,アセトン,キシレン, MIBK:IPA=1:1, 1:2,1:3を用いて,アルミニウム薄膜の表面粗さの検討および,転写材料をすべて除去可能か検討を行う。インプリント条件については,新たな転写材料において,インプリントまでの時間,インプリント保持時間,インプリント圧力について検討し,残膜が残らず基板までインプリント可能な最適条件の検討を行う。また,先鋭化した形状のDLCパターンを作製するために,DLC,Alのイオンビーム角度依存性について測定し,Alマスクの膜厚,加工時間の条件を変化させ,シミュレーションを行うことで最適な加工条件を見出し,実際にECR酸素イオンシャワー装置で加工を行い,DLCナノエミッタを作製する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
新たな転写材料であるHSQをベークするための小型電気炉の購入 ストレインゲージ式圧力インジケータの購入
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[Journal Article] Fabrication of Micro-OLEDs by Room-temperature Curing Contact-imprint Using DLC Molds2013
Author(s)
I. Ishikawa, K. Sakurai, S. Kiyohara, C. Ito, H. Tanoue, Y. Suda, H. Takikawa, Y. Taguchi, Y. Sugiyama, Y. Omata, Y. Kurashima
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Journal Title
Mater. Res. Soc. Symp. Proc.
Volume: Vol.1511
Pages: mrsf12-1511-ee05-03
DOI
Peer Reviewed
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[Presentation] Fabrication of Micro-OLEDs by Room-temperature Curing Contact-imprint Using DLC Molds
Author(s)
I. Ishikawa, K. Sakurai, S. Kiyohara, C. Ito, H. Tanoue, Y. Suda, H. Takikawa, Y. Taguchi, Y. Sugiyama, Y. Omata, Y. Kurashima
Organizer
2012 Materials Research Society Fall Meeting
Place of Presentation
Hynes Covention Center and Sheraton Boston Hotel
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