2011 Fiscal Year Research-status Report
船舶用トランスミッション用ハイパーコニカルギヤの歯面疲労強度に関する研究
Project/Area Number |
23560150
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
小松原 英範 山形大学, 理工学研究科, 助教 (40361274)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大町 竜哉 山形大学, 理工学研究科, 准教授 (80250679)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | 機械要素 / 歯車 |
Research Abstract |
コニカルギヤを用いている船舶用トランスミッションをコニカルドライブマリンギアと呼んでいる.近年,船舶用トランスミッション業界も益々競争が激しくなり,特にその高容量化・軽量化が求められてきた.この要求に応えるため,コニカルギヤの曲げ強度および歯面強度を向上させたハイパーコニカルギヤを開発した. しかし,ハイパーコニカルギヤは,形状が複雑であるため,その強度評価の研究は緒についたばかりで,厳しい条件下での設計に困難を来たしている.そこで本研究は,マリンギア用ハイパーコニカルギヤの面圧強度評価法の確立を目的とする.そのために,ハイパーコニカルギヤの面圧疲労強度を実験的に求める.本研究の最終目標はハイパーコニカルギヤの面圧強度設計式を求め,より精密な設計方法の確立することである.なお,平成22年度の進捗状況は以下の通りである.[1.一対のハイパーコニカルギヤの相対歯面形状解析] ハイパーコニカルギヤの面圧強度評価法の確立には,歯面の接触面圧が重要となる.そこでまず,一対の交差軸用ハイパーコニカルギヤの相対歯面形状の解析を行った.相対歯面形状解析により理論的な歯車の歯当たりの解析を行った.[2.動力循環式歯面疲労強度試験装置の設計] 動力循環式歯面疲労強度試験装置本体の設計を行った.動力循環式は,ねじり継ぎ手により伝達トルクを作用させ,モータで運転する装置である.なお,試験装置の内部潤滑は強制潤滑法を採用し,潤滑系の設計も行った.[3.動力循環式歯面疲労強度試験装置の製作] 設計した試験装置を実際に製作した.試験装置潤滑用油圧ユニットは,試験装置本体と別置きとした.試験装置用制御盤は,モータのインバータを制御するだけではなく,24時間運転を可能にするため,各種項目を監視し,異常が発生すれば即時に停止させるための装置である.この試験装置用制御盤も実際に製作・組立を行った.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度予定していた,(1)一対のハイパーコニカルギヤの相対歯面形状解析(2)動力循環式歯面疲労強度試験装置の設計(3)動力循環式歯車試験装置の製作について,すべてが順調に進展している
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Strategy for Future Research Activity |
平成24年度の研究については以下の項目を予定している.1.試験装置本体,油圧ユニットおよび制御盤の設置・試運転製作した試験装置本体,試験装置潤滑用油圧ユニットおよび試験装置用制御盤の設置を行い,設置後に本体―油圧ユニット間の配管作業および本体-制御盤間の配線作業を行う.その後試運転を行う.2. ハイパーコニカルギヤの面圧疲労強度試験動力循環式歯面疲労強度試験装置を用い,それぞれ異なる負荷条件のもとで歯面の面圧疲労強度試験を行う.耐久試験では,一定時間ごとの歯面損傷の様子を観察し,歯面の面圧と寿命の関係を求める.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成24年度の研究費の使用については,まず耐久試験に用いる試験歯車を2~3セット購入する予定である.試験歯車は歯面修正量が異なるものを製作し,耐久試験を行う.また,ハイパーコニカルギヤの相対歯面解析について学会発表を行う予定である.
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Research Products
(1 results)