2012 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
23560153
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
京極 啓史 東京工業大学, 理工学研究科, 教授 (70153236)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
桃園 聡 東京工業大学, 理工学研究科, 助教 (70262300)
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Keywords | 粗面 / 接触 / すき間 / 流量係数 |
Research Abstract |
液中の接触や混合潤滑において,軽微な接触では従来の混合潤滑理論が適用可能であるが,実表面の粗さや中高圧下での接触においては,実験結果と合わなくなり,定量的な評価ができないことが知られており,本研究はそのような条件下での混合潤滑理論に用いる流動状態の解明を目的としている.本年度は接触状態およびそのときの流動状態を調べるための準備段階として予備的な実験および解析を行った. (1)粗面接触の直接数値シミュレーションの準備(京極):研究室で開発を続けている市販のMSC.Marcを利用した粗面生成・接触シミュレーション行った.また、粗面の特徴パラメータやとパーコレーション解析・自己相関特性比較などに関する調査を開始している. (2)すき間内流動解析シミュレーションの準備(京極):上記の接触解析より規模の小さい接触部の近傍のすき間内流動に対し,すき間方向の流れを無視したReynolds方程式を用いた解析とStokes流れとして解いた場合の差異を解析を継続している. (3)接触時のすき間分布測定の準備(実験:桃園):すき間分布を測定する手段として濃度法・蛍光法などについて光源・カメラなど光学系を検討した上予備実験および流量測定を同時に可能な実験装置の試作を行い,流量計測などの予備実験を行った.また,AFMと共焦点顕微鏡を併用して,ミクロ(ナノ)からマクロ(サブミリ)まで表面粗さのマルチスケール計測を試みた.現在までのところ,流量係数の算出・計測のための準備が整い,実際に計算・実験を行う段階に到達し,平成25年度での実施を予定している.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
シミュレーションは、大型計算機への移植については終わっていないが、予備的な計算はできるようになっている。 予備実験・および実験装置の試作まで作成し,流量の測定が出来るに至った. しかし,非接触時の粗さのマルチスケール性の測定は可能であったが,接触時の状態を計測できる方法について検討が足りず,予備的な実験が終了していない.この部分は予算執行を含め遅れ気味であるが,次年度には完了できる見込みである.
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Strategy for Future Research Activity |
(1)接触および (2)すき間内流動解析:シミュレーション:平成24年度に改良したソフトウェアを用い,粗面の形状パラメータをはじめ,荷重,すき間形状の解析を本格的に行う.作成した装置で,接触時のすき間形状の測定を行う.粗さ計の標準試験片を転写した試料をはじめ,代表的な粗さパターンの試料をいくつか用意し,その表面形状を解析表面に反映させた上で接触解析を行い,接触荷重を少しずつ増やし,見掛けの粗さがつぶれてしまう条件までの真実接触面積およびすき間形状の計算を完成させる.流動解析についても完成させ,接触条件に応じた解析に取り組む. (3)接触およびすき間内流動状態の観察:接触した粗面の底部の形状を測定し,すき間形状の測定を行う.流動観察および流量測定を実施する.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
物品費用として1,020,000円を計上する.内訳は光学系部品(レンズ・ミラー・フィルター類)が200,000円,機械部品費(機構部品・治具等)600,000円,試料製作関連費用が220,000円である. 旅費としては,中間的な研究成果報告と情報収集のためにトライボロジー会議秋福岡に参加する費用として80,000円(80,000円×1人 )を計上する. その他として,470,000円を計上する.その内訳は,数値解析を行う構造計算ソフトウェアの年間保守料として380,000円,計算機使用 料として60,000円,印刷・投稿料等で30,000円である.
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