2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23560161
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
宮近 幸逸 鳥取大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (30157664)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小出 隆夫 鳥取大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (60127446)
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Keywords | はすば歯車 / 歯元応力 / 曲げ疲労強度 / 薄肉構造 / 機械要素 / ねじれ角 / かみ合い率 / リム・ウェブ厚さ |
Research Abstract |
本年度においては,ねじれ角β0=30°の薄肉対称および非対称ウェブ構造はすば外歯車対に対して,静的負荷かみ合い試験を行って,かみ合いの進行にともなう歯元応力の変化を測定し,最悪かみ合い位置を明らかにするとともに,β0=10,30°の曲げ疲労試験を行って,歯元応力と曲げ疲労強度に及ぼすリム・ウェブ厚さの影響について検討を加えた.これらの結果とβ0=20°の結果とを比較することにより,以下の点が明らかになった. (1) 最大歯元応力の発生するかみ合い位置は,対称ウェブ構造の場合には,β0=10°では,かみ合い始め側の歯幅端の外の一組かみ合い点付近に,リム・ウェブ厚さが薄くなると歯幅中央の外の一組かみ合い点より歯先に移動した点,β0=20°では,かみ合い始め側の歯幅端のピッチ点付近から少し歯元に戻った点に,β0=30°では,歯幅中央の外の一組かみ合い点より少し歯先に移動した点になる.非対称ウェブ構造の場合には,β0=10°では,かみ合い始め側(ウェブ側)の歯幅端の外の一組かみ合い点付近に,β=20°では,かみ合い始め側の歯幅端のピッチ点より少し歯元に戻った点に,β0=30では,かみ合い始め側の歯幅端のピッチ点より少し歯元に戻った位置になる. (2) 最大歯元応力は,対称,非対称ウェブ構造いずれの場合も,β0=10,が最も大きく,20と30°ではほとんど同じでる.また,対称より非対称ウェブ構造の場合のほうが多きい (3) 本研究で用いたような薄肉非対称ウェブ構造はすば歯車の曲げ疲労強度は,薄肉ウェブ構造になるとウェブ構造の影響は小さく,また,ねじれ角の影響も歯元応力の相違に比べて大きく現れなかった.これは,はすば歯車特有のかみ合い状態が得られ,平歯車では測れない片当たりが生じにくいことが,薄肉構造により,さらに柔軟構造を生み,強度低下防止に役立つものと思われる.
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