2013 Fiscal Year Annual Research Report
高速・高精度・大ストロークを有する,放電加工用5自由度制御型アクチュエータの研究
Project/Area Number |
23560169
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Research Institution | Nippon Institute of Technology |
Principal Investigator |
張 暁友 日本工業大学, 工学部, 准教授 (30431985)
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Keywords | 機械要素 / 放電加工 / 磁気駆動 / アクチュエータ |
Research Abstract |
本研究では,ミリメートルのストロークを有する,高速・高精度な多自由度制御型磁気駆動アクチュエータの開発,およびそれを用いた放電加工の高速化,高精度化,高機能化,微細化の実現を目的としている. 平成24年度までに,まず磁気軸受と静圧空気軸受を併用したロータの案内機構を検討し,多自由度磁気駆動アクチュエータを提案・試作した.また,アクチュエータの制御系を設計し,その位置決め性能の評価を行った.試作アクチュエータは,2mmのストローク,1μm以下の位置決め分解能,軸方向には100Hz以上,径方向には50Hz以上のバンド幅を実現した. 平成25年度は,試作したアクチュエータを従来放電加工機に取り付け,加工制御システムを構築した.この制御システムでは,電極,加工物間の電圧を検出し,これが予め設定した目標値電圧となるよう,放電に適した電極と加工物間の距離を維持するために電極位置を調整する.電極,加工物間の極間電圧を加工中モニタリングし,これを増幅,フィルタリング処理する.また,穴径の補正を行うために,アクチュエータの径方向には制御目標値に追加し,電極を揺動させる.さらに,加工穴に滞留した加工屑,気泡の排出性を向上させるため,本研究では電極を加工物から一旦高速に退避させ,再度接近させるジャンプ動作を付加する.ジャンプ軌道は,電極のオーバーシュート,ジャンプ終了直後の残留振動を防止するため,三角形状の波形とした.このような加工制御システムを用いて,放電加工実験を試みた.
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