2013 Fiscal Year Annual Research Report
ダイオード励起固体レーザを用いたドップラーグローバル流速計の開発
Project/Area Number |
23560198
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
坂口 大作 長崎大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (70244035)
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Keywords | レーザー / ドップラー効果 / 流体計測 |
Research Abstract |
流体の速度を画像計測により計測するPIV(Particle Image Velocimeter)は,レーザの低価格化およびカメラの高性能化に伴い,一般的な計測手法として広まった.PIVによるレーザシート面内の速度分布は,数値解析結果と比較しやすく,大規模剥離渦挙動を計測できる3次元PIVシステムの確立が求められている.3次元PIVシステムとしては,2台のカメラを複眼として用いたもの,レーザシート光をスキャニングするもの等が提案されているが,どの方法も2次元PIVシステムの拡張であり,システムが複雑かつ取扱いが難しく,ターボ機械の内部流れに適用することは難しい. そこで本研究では,レーザシート面内で速度三方向成分を計測することを念頭に開発されたドップラーグローバル流速計(DGV : Doppler Global Velocimetry)に着目した.DGVは,2000年初頭にNASAやVKIなどを中心に開発が進められた計測手法である.しかし,光源としてガスレーザを用いていた為,狭線幅でかつ周波数が安定したレーザ光を得るための工夫に多大な労力と費やし,一般的に普及する計測法にはならなかった. 本研究では,光源としてダイオード励起固体(DPSS:Diode-Pump Solid State) レーザに着目し,従来複雑であった光学システムを簡素化することを狙った.微弱なドップラ信号をヨウ素の吸収特性曲線を伝達関数とすることで散乱光強度比として捉え,レーザシート面内を突き抜ける粒子の速度を検出する光学システムを構築した.光源の波長安定性およびヨウ素の吸収特性曲線を計測し,回転円盤によるドップラ周波数の計測により計測精度を確認した.
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Research Products
(1 results)