2013 Fiscal Year Annual Research Report
超音速噴流が移動平板へ衝突するときに生じる特異な大規模振動とうなり現象の解明
Project/Area Number |
23560200
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
片野田 洋 鹿児島大学, 理工学研究科, 准教授 (40336946)
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Keywords | 超音速流れ / 衝突噴流 / 移動平板 / 騒音 |
Research Abstract |
本研究は,超音速の噴流が移動する平板へ衝突する際に発生する大規模振動(large-scale oscillation with beat;LOB)に関する研究である.超音速の衝突噴流に関しては,1960年代から現在に至るまで数多くの研究がなされてきたが,それらは全て静止平板への衝突噴流である.また,超音速噴流を用いたコーティングだけでなく,超音速の酸素噴流による溶けた銑鉄の精錬,ロケットの発射など,作動中に衝突対象がノズルに対して相対的に移動するケースは多い.前述のLOBは世界的に報告例が無く,現在は工学的に問題になっていない.しかし,LOBの学術的な解明,および将来発生しうる工学的な問題の予防のために詳細な研究が必要である.本研究計画は以下の通りである. 1)LOBが発生しているときの衝突噴流の流動状態,圧力波の発生・伝播状態の詳細の調査 2)LOBの発生機構のモデル化 3)ノズルの設計マッハ数,貯気圧力,平板のトラバース速度がLOBに与える影響の調査 研究の最終年度である本年度は,LOB現象の数値シミュレーションによる解明を試みた.LOBの計算ができるように現有の数値シミュレーションプログラムを改良したが,実験結果を正確に再現することはできなかった.基礎式の移流項を,より高次精度に離散化する必要があると考えられる.
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