2011 Fiscal Year Research-status Report
柔軟シートフラッタを利用した風力発電のための基礎研究
Project/Area Number |
23560208
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Research Institution | Aoyama Gakuin University |
Principal Investigator |
横田 和彦 青山学院大学, 理工学部, 教授 (70260635)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 光太郎 工学院大学, グローバルエンジニアリング学部, 教授 (80252625)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | flutter / flexible sheet / power generation / flow induced vibration |
Research Abstract |
回転支持された円柱に取り付けられた柔軟シートのフラッタから回転振動動力を取り出す形態の新しい風力発電実現の為に,そのフラッタ特性(フラッタ限界流速,振動数,モードなど),発電特性(非定常電流・電圧・電力),流れ場特性(速度場,圧力場など),これら3特性の相互関係,について,実験と数値解析により調査する事を目的とする. 実験準備では,研究実施計画通り,発電システムの構築,計測システムの構築,画像解析システムの構築,PIVシステムの構築を行った. そして実験では,流速とフラッタ特性の関係,流速と発電特性の関係を把握する事が出来た.これら2特性の相関を解析した.これもほぼ研究実施計画通りである.その結果,発電電力量がフラッタ振動数やフラッタモード次数ではなく,シートの支持支柱である回転軸の回転角(回転振動振幅)と最も強い相関があり,その相関は直線関係である事が判明した.これは,提案する新型風力発電装置に於いて,発電量を増加させる設計指針が既に得られた事を意味する.このような設計指針は,多くのデータを比較検討する最終年度に得られると予想していた為,大きな成果と言える. 一方,数値解析では,シート変形運動に関して梁モデルを,流体運動に関してポテンシャルモデルを採用した理論解析から得られたフラッタ限界流速,フラッタ周波数,フラッタモードは,実験結果とかなり良い一致を得る事が出来た.また,解析結果により,圧力分布,流体仕事などの流れ場特性を得る事が出来るので,実験結果から得られるフラッタ特性・発電特性と比較する事により3特性の相互関係を明らかにする手段を手に入れる事が出来たと言える.従って,これも大きな成果と言える.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究実績の概要で述べた様に,概ね研究実施計画通りに進んでいる. 唯一,実験に於いて,煙追跡法による流れ場の計測が計画通りに進んでいないのである.しかし,数値解析の精度が予想以上に良い為,流れ場については,実験で得られなくても,数値解析で補う事が出来ている為,研究の進行に支障を来していない. 一方,実験に於いて,既に発電量を増加させる為の設計指針が得られており,この点では.当初の計画より進んでいると言う事が出来る.
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Strategy for Future Research Activity |
今年度得られた設計指針に従えば,回転軸の回転角(回転振動振幅)が大きくなる様に,シートの材質・大きさ,保持法などを設定すればよい.そこで,まず第一に,数値解析によって,シートの材質・大きさ,保持法についてパラメトリックな調査を行い,発電電力量が大きくなるシートの材質・大きさ,保持法など予想する. 一方,数値解析によって得られた発電電力量が大きくなるシートの材質・大きさ,保持法などの設定に合わせた風洞実験を行う事によって,数値計算の妥当性を調査,確認すると共に,実際のフラッタ特性,発電特性,流れ場特性,およびそれら3特性の関係を明らかにする.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
様々な条件の数値解析を並列して行える様に,計算機を拡充する.また,実験でも,より多くのデータを取得を目指し,実験を並行して行える様に計測システムを増設する.また,シートの材質・大きさ,保持法を変更する為に,供試体を多数作成する.
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Research Products
(1 results)