2013 Fiscal Year Annual Research Report
液体金属MHD発電機内乱流の再層流化現象と渦電流による壁面ジェット流の解明
Project/Area Number |
23560209
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
小林 宏充 慶應義塾大学, 法学部, 教授 (60317336)
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Keywords | 数値流体力学 / 乱流 / 電磁流体 / LES / 渦電流 / 壁面ジェット流 |
Research Abstract |
導電性を有する液体金属を矩形ダクト内に流し、そのダクトの壁面へ垂直に磁場を印加することで、流れ方向と磁場方向に垂直な方向にファラデー起電力が発生する。その起電力方向の壁に一対の電極を配置し、負荷抵抗を繋いで外部に電力を取り出すMHD発電機において、液体金属の種類や電極の導電率が発電性能に与える影響、そして波力からの発電を想定して、様々な周波数の波力による発電性能の周波数特性を検討した。 電磁流体の流れ場(平均流速分布)はレイノルズ数が同じ場合、液体金属の電気伝導度、磁束密度、粘性係数で構成されるインターラクションパラメータで決まることが分かった。水銀、低融点合金であるGalinstan、Ualloy、NaKの4種類を比較するとインターラクションパラメータが他に比べて約5倍大きなNaKの平均流速分布はM字形となる変形が大きくなることが分かった。一方、同じインターラクションパラメータになるように、各作動流体実験における磁束密度を調整した場合でも、発電効率に違いが出ることが分かった。これは、電極の電気伝導度と作動流体の電気伝導度の比によって電流の電極への流れ込みに違いがあり、外部に取り出す電力量に違いが出ることが原因と分かった。 また、波力への応用を考えて、波力でピストンを押し、作動流体を動かすシステムを考えた。その際の波力の周波数応答を検討したところ、低波数では発電機部分とピストン部分で断面積が異なることに起因して発生するシステムの形状損失で決まる効率となるが、高波数ではピストンの動きが少なく流速が低下するので、形状損失が小さくなり、効率の低下が押さえられるが、低出力となることが分かった。
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Research Products
(7 results)