2013 Fiscal Year Annual Research Report
マイクロ配列化した複合分子センサによる非定常流れの高速多変量同時計測法の開発
Project/Area Number |
23560211
|
Research Institution | Aichi Institute of Technology |
Principal Investigator |
江上 泰広 愛知工業大学, 工学部, 教授 (80292283)
|
Keywords | 感圧塗料 / 感温塗料 / 複合センサ / 分子イメージング / 非定常流れ / 同時計測 / 光学計測 |
Research Abstract |
本研究では,物体表面の非定常の圧力・温度変動を同時に高い精度で計測可能な,高速応答複合センサの開発を目的としている.従来の感圧塗料(PSP)と感温塗料(TSP)を単純に混合した混合が複合センサでは分子間干渉による特性の劣化が問題となっていた.本研究では陽極酸化被膜に感圧・感温の機能性分子をインクジェットプリンタの技術を応用して微細なマイクロドット配列に物理的に塗り分けることにより,分子間干渉が生じない理想的な高速応答複合センサの開発を行った. H25年度は新たに感圧色素にPtTFPP,感温色素にQ-dotの一種のZAISを用いた複合センサをインクジェット装置を用いて作成した.H24年度の成果より,色素と溶媒の溶解性の他に,溶媒の揮発性を支配する蒸気圧と沸点の影響を考慮しなければ,色素がコーヒーリング現象によりドット端部に凝集し,内部の発光強度分布が均一にならないことが分かっていた.これらの知見を元に,それぞれのセンサの感度,発光強度,ドット内の発光強度分布の一様性を最大にするための混合溶媒を見出した.複合センサはPSP, TSPともドット径が約0.3mmで,ドット間隔0.7mmで三角格子に最密充填に配列したものを作成した.作成したサンプルの校正試験を行い,従来のPSP,TSPと比較した結果,ほぼ同等の発光強度と感度を得ることができた.この複合センサを用いて圧力と温度を同時に測定しることに成功し,温度補正を行うことで0.02%/Cの従来のPSPの1/20程度まで温度誤差を低減することに成功した.さらに衝撃波風洞において時間応答性の評価試験を行い,ステップ状に変化する圧力変化に対して,64secの応答時間を得ることに成功した.
|
Research Products
(20 results)