2014 Fiscal Year Annual Research Report
DBDプラズマアクチュエータによる平板後縁はく離流れの制御
Project/Area Number |
23560214
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Research Institution | Kagawa National College of Technology |
Principal Investigator |
上代 良文 香川高等専門学校, 機械工学科, 准教授 (10321499)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2015-03-31
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Keywords | 乱流 / 後流 / DBD / プラズマアクチュエータ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,DBDプラズマアクチュエータ(Dielectric Barrier Discharge Plasma Actuator,PAと呼ぶ)によって,長い平板の後縁付近に発生させたダブルジェットが,後流の速度分布に及ぼす影響を風洞実験により調べることを目的とする.報告者はこれまでに,摩擦抗力が支配的な長平板の乱流境界層の発達に及ぼす受動制御を研究してきたが,これはその発展となる後流の能動制御である. スパン150mmの試作PAへの印加電圧・周波数を変化させ,誘起壁面噴流の最適条件を把握した.本PAは,平板側に埋没された電極と気流側に露出した電極との間に誘電体を挟んだ構造である.高電圧高周波パルス電源をPAに接続し,入力電圧・周波数をそれぞれ3~10kV・4~40kHzの間で変化させて,PAによって発生する壁面噴流速度を自作のポリイミド製ピトー管によって測定し,噴流の最適条件を決定した.噴流速度の印加電圧依存性(周波数を10kHzに固定)については,6kV以上で噴流速度の増加傾向が頭打ちし,6.5Vにおいて2.6m/sの噴流を得た.また,噴流速度の印加周波数依存性(電圧を4kVに固定)については,15~25kHzにおいて強いプラズマの発光とともに2.8m/sの噴流が得られるが,6kHz以下と30kHz以上とでは十分な噴流は得られない. 風洞実験流路内の測定平板の後縁近傍の両側にスパン240mmのPAを貼り付け.電極間に2.6kV以上の,10kHzの交流電圧を印加することにより,PA近傍に強い発光を伴なう平板と平行なダブルジェットが生成される.これによって,後流中心付近の速度欠損が回復(増速)する.その増速効果は,下流に行くほど,流れに直交するy方向に広がることが明らかとなった.さらに,ダブルジェットを逆に下流向きに発生させると,増速領域が著しく広がる.
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