2011 Fiscal Year Research-status Report
循環型過熱水蒸気利用による廃棄物の高効率再資源化に関する研究
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23560228
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
丸山 直樹 三重大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (20209703)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | 廃棄物再資源化 / 熱工学 / 環境技術 / エネルギー効率化 / 廃熱利用 |
Research Abstract |
1.具体的内容: 廃棄物の再資源化処理に過熱水蒸気を適用し,エネルギー有効利用の観点から過熱水蒸気を凝縮させずに循環利用するための課題抽出と廃棄物の物性に適した循環型過熱水蒸気処理システムを構築することを目的とする.平成23年度は,循環型過熱水蒸気乾燥システムの構成,熱計算,要素機器の仕様の検討と設計を行い,具体的なシステムの製作に取りかかった.理論的には,過熱水蒸気を循環利用するための課題の抽出と所要熱量を見積もった.主要機器として,小型IH過熱水蒸気発生装置と耐熱高圧ブロワの導入,ならびに廃棄物処理用ロータリーキルンの製作し,原料の流動確認を行った.周辺機器である原料の投入・排出装置,油水分離フィルタ,再加熱器,等についても製作段階にある.2.意義: 過熱水蒸気乾燥による廃棄物の再資源化処理は,資源の有効利用と廃棄物の減容化に有効な手法である.さらに廃棄物の物性に適した再資源化システムが確立できれば,過熱水蒸気を利用した廃棄物処理手法の拡大に大いに貢献できるものと期待される.廃棄物再資源化のシステムを構築できた意義は大きい.3.重要性: 過熱水蒸気の廃棄物処理への適用例は見受けられるが,過熱水蒸気を循環利用する手法はほとんど見られない.エネルギーを有効利用するためには,過熱水蒸気が凝縮する前に廃棄物と分離する必要があるため,かつてより高い関心が持たれているもののなかなか取り組まれてこなかった.本研究の最終目的として過熱水蒸気の循環利用の有効性が示されれば,省エネルギーの廃棄物処理方法の確立に結びつき,学術的,かつ工業的に有用なものとなる.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
循環型過熱水蒸気乾燥装の全体の構想,装置フロー,熱計算,構成機器の仕様設計を行い,主要な構成機器である小型IH過熱水蒸気発生装置と耐熱高圧ブロワの購入,ならびに廃棄物処理用ロータリーキルンの製作を行った.周辺機器である原料の投入・排出装置,油水分離フィルタ,再加熱器,等についても設計が完了し製作段階にある.ほとんどの周辺装置を自作ならびに改造しながら進めているために予定以上の時間を要した.各構成機器の導入と設計に関しては当初の目的を達しているが,すべての装置の完成に至っていないため,(3)と判断した.
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Strategy for Future Research Activity |
平成24年度前期を目処に装置を完成させて試運転を行う.その後,システムの熱収支,エネルギー収支の観点で,平成23年度に検討したシステム制御パラメータの妥当性の検証と最適化,本システムのライフサイクル評価を行う.また,平成25年度には,木材や植物性廃棄物への本システムの適用性や循環式処理システムの有用性にについて分析評価する.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成23年度には,一部周辺機器について設計段階にとどまり,物品の購入に至っていない.平成23年度からの繰越金により,これらの機器用部品を購入する.また,平成24年度経費は,装置の構造と運転条件の最適化のための装置改造や追加制御装置導入のために使用する.
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