2011 Fiscal Year Research-status Report
非平衡プラズマによる予混合気の着火・燃焼促成と燃焼モデルの構築に関する研究
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23560239
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Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
田上 公俊 大分大学, 工学部, 教授 (60284783)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | プラズマ支援燃焼 / 燃焼 / 点火 |
Research Abstract |
現在、異分野融合型の新燃焼技術として「プラズマ支援燃焼」(Plasma-Assisted Combustion)が注目されている.本研究では,希薄燃焼時の着火特性の改善と,可燃限界近傍での燃焼安定化のために「非平衡プラズマ」の利用を試みる.さらに本研究では学術的及び実用的な観点から「プラズマ支援燃焼」の解明及び燃焼モデルの構築を試みるものである.本研究では高圧定容燃焼器および対向流バーナーを使い,非平衡プラズマによる点火及び燃焼実験を行う.燃料はイソオクタン,ノルマルヘプタン,エタノールを対象に,初期圧力,初期温度,不活性ガス濃度,流れ場を変化させた実験を行い,各条件で,パルス放電特性(パルス数,パルス幅,パルス間隔,供給エネルギー)が着火特性及び燃焼に及ぼす影響を調べる.本年度は定容燃焼器を用いて供給エネルギーを一定にして,パルス放電特性(パルス数,パルス幅,パルス間隔)を変えて点火実験を行い,希薄可燃限界を調べた.この結果,非平衡プラズマによる着火に関してはパルス幅の影響が大きく,パルス間隔の影響は小さいことが分かった.今年度は点火にとどまらず,各種燃料の燃焼特性を調べて,論文1報,学会発表9件を行った.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
申請書に記載した定容燃焼器を用いた実験計画に関しては概ね達成した.また,前述のように,今年度は点火にとどまらず,各種燃料の燃焼特性を調べて,論文や学会発表を行った.対向流バーナーを用いた実験計画に関しては,装置製作が若干遅れて,3月に完成したため,来年度以降の課題となった.
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Strategy for Future Research Activity |
対向流バーナーで定常火炎に及ぼす非平衡プラズマの影響を調べる実験を行う.装置は3月に完成しており,実験は来年度前半で行える予定である.定容燃焼器を用いた実験では,新しい点火プラグの効果を試す実験を行う.このプラグは,より非平衡プラズマの効果を強調することができ,点火特性を改善できる可能性が高い.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
前述のように対向流バーナーの製作に遅れが生じ,研究費の残が生じた.対向流バーナー自体は完成しているが,流量制御するためのMFCや制御用PCの設置はまだである.このため,今年度前半で全て完成させる計画である.同時に新しく開発したプラグの改善を行いたい.
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Research Products
(10 results)