2013 Fiscal Year Annual Research Report
非平衡プラズマによる予混合気の着火・燃焼促成と燃焼モデルの構築に関する研究
Project/Area Number |
23560239
|
Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
田上 公俊 大分大学, 工学部, 教授 (60284783)
|
Keywords | プラズマ支援燃焼 / 燃焼 / 点火 |
Research Abstract |
現在の内燃機関には地球規模での環境問題やエネルギー資源枯渇問題の観点から,高効率・低公害な燃焼技術開発が求められている.火花点火エンジンの高効率で低公害な燃焼技術の1つとして希薄燃焼やEGR(排気再循環)希釈燃焼が知られているが,一方で失火や燃焼速度の低下など未だ解決すべき問題を内包している.希薄燃焼及びEGR燃焼時における点火特性の悪化と初期燃焼速度の低下は,エンジン稼働時に出力の低下,燃費の悪化,排気特性の悪化,騒音の発生など,さまざまな問題を引き起こす.これらの問題解決のためにプラズマジェット点火,レーザ点火 ,レールプラグなどの新たなコンセプトの点火装置が提案されているが,いまだ実用化には至っていない近年,半導体製品と電子回路の技術的向上により,非平衡プラズマの点火利用に関して多くの研究がなされている.本研究では新たに開発した小型のIES(Inductive Energy Storage:誘導エネルギー蓄積)式パルス電源を用いて,非平衡プラズマ(ストリーマ放電)が点火特性に及ぼす影響を調べ,下記の結論を得た. 1. 非平衡プラズマ点火は,従来の火花点火(熱プラズマ)と同様に可燃混合気を点火でき,基本的に熱プラズマ同様にトータルのエネルギーが増加すると点火性能は向上するが,非平衡プラズマ特有の点火特性として,「点火の能否」が「トータルのエネルギー」のみでなく,「パルスエネルギー」と「パルス数」および「繰り返し周波数」に依存する. 2. 非平衡プラズマは熱プラズマとは異なり体積的な点火を実現できる.点火場所に関しては,初期圧力が増加するにつれて,放電しやすい針先端側で初期火炎形成が行われる.
|
Research Products
(17 results)