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2011 Fiscal Year Research-status Report

高温超電導軸受を持つ磁気浮上電力貯蔵フライホイールの開発と動特性解析

Research Project

Project/Area Number 23560249
Research InstitutionGunma University

Principal Investigator

村上 岩範  群馬大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (80292621)

Project Period (FY) 2011-04-28 – 2014-03-31
Keywords高温超電導 / 超電導応用 / 磁気浮上 / 運動制御 / 非接触 / 磁気軸受
Research Abstract

本年度は高温超電導軸受の開発及びこれを用いた磁気浮上系の浮上特性に関する研究を実施した.厚み方向に磁化された2枚の円環状の永久磁石を、磁性材料円板を介し同極同士で密着させることで、その境界付近に磁束を収束し,透磁率の高い磁性材料円板からの飽和磁束による半径方向・軸方向への大きな磁気勾配の創出を目指した.この様にして構成したロータの半径方向・軸方向磁束密度の計測を行い,また磁束密度解析も行った.さらに非常に小型の高温超電導体を非接触軸受としてこのロータに使用し,ロータ上部より永久磁石によって磁気浮上させた.このことにより永久磁石による磁気浮上系の安定化を図った.安定化を確認するために磁気軸受けの静特性,磁気浮上系の動特性及び静特性を計測した.以上の磁気浮上回転系を開発し,実際に回転駆動させこの時の振動特性を解析した. これらを実施した結果,厚み方向磁化された永久磁石の同極同士を接近させ,磁性材料を挟み込むことで、磁束が集束され,半径方向に大きな表面磁束密度(約1[T])を得られることを確認した.これに伴い軸方向の磁気勾配も非常に急峻にすることが出来た.また磁束密度の計測結果と数値解析結果は良く一致し,本研究で用いた解析により設計の指針がたてられることが確認された.また提案した高温超電導磁気軸受を用いた磁気浮上回転系が本来不安定である永久磁石による磁気浮上系を安定化させ,約10[mm]の安定化領域を創出することが可能となった.この事により回転駆動時においても無制御で安定した危険速度領域の乗り越えを実現できることを確認した.以上より高温超電導磁気軸受を磁束集束法を用いたロータと併用することで安定した永久磁石磁気浮上回転系を構成することに成功した.

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

H23年度は第1段階として、厚み方向に磁化された円環型永久磁石を組み合わせてアキシャル方向およびラジアル方向に一様で強い磁場を同時に持つロータの開発.これに伴うロータの磁場解析を行いある程度の配置方法を決定する事.また、このロータに対する提案型高温超電導(HTSC)軸受の性能評価、特性解析の実行,この系に対して磁気浮上を実行し、磁気浮上の無制御安定領域の検証や、磁気浮上特性についての検証及び解析を実行し、問題点の検証を行う事等を目標としていた。これに対し,準磁束収束型永久磁石配列によるロータの試作を実行し,このロータの磁束密度解析,これを用いたHTSC軸受の開発及び性能の検証,静特性,動特性の解析を実行し,HTSC軸受を使用した磁気浮上系の安定化を実現した.ここで,準磁束収束型永久磁石配列によるロータについて,計画では数種試作をする予定であったがこれについては,計画にあった磁場解析ソフトの導入に時間がかかったこと及び試作の難しさによりH23年度は1種類のみとなった.この部分については多少遅れていると言えるが,これに対して本来H24年度に行う予定であった駆動機能を付加しての駆動実験を実行し,回転駆動状態におけるHTSC軸受の有用性を確認した.これらを実施した研究結果をまとめて学会発表及び論文投稿を行っており,全体としての進捗状況は概ね計画通りであると考える.

Strategy for Future Research Activity

H24年度についてはH23年度に開発した準磁束収束型永久磁石配列によるロータに対してより優位性が発揮できる新たな磁束集束配列の検討を実施する.これには導入した磁場解析ソフトによるシミュレートを実行した後,この結果を基にした数種類のロータの試作を行う予定である.これによって準磁束収束型永久磁石配列の最適化を行う. またH23年度に付加したアキシャル型同期駆動系のラジアル方向磁場に与える影響の解析,この影響を考慮した駆動に対するロータの最適化を実施する.この際,問題が発生した場合の問題解決も当然ながら本年度実行する予定である.この際に,磁場解析ソフトを有効に活用し,研究の進行の助けとする.また従来行っていた数値解析手法も併用する.これらを実施し, HTSC軸受を持つ磁気浮上モータを開発しその動特性解析を行う。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

H23年度において,当初複数のロータを試作する計画であったが,実際には1種のロータのみの試作開発となった.このため永久磁石の使用量が当初計画に比して少なくなったことにより研究費の使用量が減少したが,ロータ及び実験装置に対する駆動部の付加を実行し,駆動実験を行ったことにより当初計画に近い研究費が必要となった.これらのことより生じた研究費はH24年度に行う計画である準磁束集束型永久磁石配列を用いたロータの試作.開発に必要であり,ロータの最適化を実施する計画である.またこれに合わせ本来,H24年度に計画していた機器の購入及び試作開発のための機械材料,電気材料,制御及び信号処理用の電子部品,高温超電導体冷却用の液体窒素等の消耗品の購入,研究発表のための旅費,論文投稿料等に使用する予定である.

  • Research Products

    (2 results)

All 2012 2011

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results) Presentation (1 results)

  • [Journal Article] Development of magnetic levitation synchronous motor with high-Tc superconducting bearing2012

    • Author(s)
      I. Murakami, Y. Kobayashi, M. Gyoda, Y. Ando, K. Yamada
    • Journal Title

      International Journal of Applied Electromagnetics and Mechanics

      Volume: Undecided Pages: accepted

    • Peer Reviewed
  • [Presentation] Development of magnetic levitation synchronous motor with Hi-Tc superconducting bearing2011

    • Author(s)
      I. Murakami, Y. Kobayashi, M. Gyoda, Y. Ando, K. Yamada
    • Organizer
      15th International Symposium on Applied Electromagnetics and Mechanics
    • Place of Presentation
      Napoli, Italy
    • Year and Date
      2011-09-08

URL: 

Published: 2013-07-10  

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