2012 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
23560253
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
涌井 伸二 東京農工大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (70334472)
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Keywords | 振動センサ / 絶対変位センサ / 制振 / 除振 / 振動子 / 逆起電力 / 周波数応答 / モーダル解析 |
Research Abstract |
変位・速度・加速度の3信号を安定な閉ループ系から同時に取得できる絶対変位センサの研究開発を行っている。既に,原理確認は終了しており,フィードバックおよびフィードフォワードセンサとして活用できることを2自由度空圧式除振装置を使って実証している。 H24年度の取り組みは,(1)振動センサとしてのスペック提示,(2)感度向上のために逆起電力検出感度を上げた試作センサの評価,および(3)高周波ダイナミクス抑制のために採用した微小マスダンパの効果確認,である。具体的に,上記(1)に関しては絶対変位センサ全体をスライダに搭載して,ケースごと加振する試験を通して,変位・速度・加速度の感度を算出した。その結果,市販のセンサと同等の感度を有することが示せた。次に,上記(2)については,前年度に鉛直方向用の振動センサを使って実証した結果を,水平方向用センサにも適用し,再現性の確認を行った。具体的には,検定コイル2倍巻きの振動センサを試作し,制御回路を用いてこれを絶対変位センサに改造して評価を行った。最後に,上記(3)では,実験モーダル解析を通して,振動子の高周波領域のモードを捉えた。その結果,150,240,そして480Hzの振動モードを明瞭に把握できた。この中で,フィードバック用の振動センサとして問題になると考えられる150および240Hzの高周波共振を,微小なマスダンパを装着させるという手法によって抑制した。つまり,振動検出帯域を平坦に成形できることを示した。絶対変位センサ単体での評価,および同センサの実加振試験を通して,帯域平坦化の効果を実証している。現在,さらに,帯域平坦化された絶対変位センサの出力をフィードバックするという応用時における効果を検証している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
極めて弱い板ばねで支えられた振動子に,マスダンパを装着させるという手法を高周波ダイナミクス抑制のために採用した。振動センサの性能に悪影響を及ぼすことなく高周波領域に副振動低減に寄与するものなのか,ということに最大の懸念をもっていた。しかし,金属片と粘弾性体を組み合わせたマスダンパを振動子のモードを考慮して貼りつけ,そして評価用の計測を繰り返すことによって,確実に高周波副振動を抑制できることが検証できた。この手法によって,振動検出帯域を高周波側に拡大されるので,制振フィードバック用途への応用範囲が拡がる。絶対変位センサ単体での評価では,帯域平坦化は検証されているが,今後,同センサの振動信号をフィードバックで用いたときの効果を検証せねばならない。
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Strategy for Future Research Activity |
微小なマスダンパを備えて高周波ダイナミクスが抑制された絶対変位センサをフィードバックに適用することを目指す。ダイナミクス抑制が同センサ単位の性能に留まることなく,すなわち観測用途としてだけでなくフィードバックの場合にも有益であることを実機検証する。鉛直用絶対変位センサを用いた予備実験では,同センサに重力補償用の機械的コイルばねが装着されている,という特殊事情によってマスダンパ装着の効果が,水平用絶対変位センサに比べて劣っている。現在,マスダンパ装着の効果が明確であり,かつこの再現性もとれている水平用絶対変位センサの出力信号を使ったフィードバックを行うために,加振装置を製作している。これに絶対変位センサを搭載しての制振実験を行う準備を進めている。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
該当なし。
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Research Products
(9 results)