2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23560253
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
涌井 伸二 東京農工大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (70334472)
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Keywords | 絶対変位センサ / 速度 / 加速度 / 制振 / 除振 / 除振装置 / 実験モーダル解析 / 周波数応答 |
Research Abstract |
加速度・速度・変位の3信号を同時検出する絶対変位センサを,フィードバックあるいはフィードフォワードセンサとして活用させるための方策を研究した.具体的には,高周波域に出現する機械共振の抑制である.まず,レーザ変位計のビームを振動子の多数点に照射することによって,機械共振三つの振動モードを特定した.次に,機械共振の抑制を図るため,マスと粘弾性体とからなる微小なマス・ダンパを貼りつけることによって,1次および2次振動の抑制を図った.本来ならば,モーダル解析の結果を踏まえて,機械共振の発生が無い振動子を再設計すべきであるが,ここでは,センサとしての特性が変化しない程度のマスダンパを数カ所に貼り付けて機械共振を抑制している.この抑制が,振動子の平衡点まわりの強制加振試験だけではなく,ケース加振による振動検出においても同様であることを検証するため,絶対変位センサ全体を加振する装置を製作した.この実加振応答においても,振動検出出力に機械共振の影響が緩和されている様子を観測することができた.最後に,マス・ダンパによって振動子の機械共振を抑制した絶対変位センサの検出信号を使って,リニアモータにフィードバック制御をかけたときに性能を論じた.マス・ダンパの有無によるリニアモータの制振の様子から,振動子の機械共振を抑制した効果を示せた. 絶対変位センサの原理提案以降,これを産業応用に持ち込むための課題を解決してきた.具体的に,設計法,ばらつきを吸収する調整法,そしてフィードバック制御に適用したときの問題点の明確化である.最終年度は,検出帯域を高域へひろげるときの課題にまとを絞った.産業応用に資することができる手法を提案できている.
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Research Products
(5 results)