2012 Fiscal Year Research-status Report
制御性能最適化を指向したセミアクティブ制御における低次元モデルと制御則の決定法
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23560255
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
平元 和彦 新潟大学, 自然科学系, 准教授 (00261652)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松岡 太一 明治大学, 理工学部, 講師 (80360189)
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Keywords | セミアクティブ振動制御 / 制御用モデルと制御則の同時設計 |
Research Abstract |
セミアクティブ制御則の適用を前提とした設計用モデルとセミアクティブ制御則の同時設計法について,継続して研究を行った. 今年度は,セミアクティブ制御則としてアクティブ制御法の一つであるH-infinity Full information型の制御入力を基準とし,その基準入力を可能な限り模擬するように減衰係数を調整するセミアクティブ制御手法を前提として,制御用モデルの質量,減衰,剛性行列と,基準となる(状態フィードバックと外乱フィードフォワードの2自由度制御となる)アクティブ制御則を設計するためのLMI(線形行列不等式)中の重み行列をGA(遺伝的アルゴリズム)を用いて最適化した.シミュレーションによる検証を行い,提案手法が,制御用モデルを固定して得られる従来のセミアクティブ制御と比較して良好な性能を達成していることを確認した.得られた成果は国内講演会で口頭発表した. さらに,リヤプノフ関数に基づくセミアクティブ制御則を用いることを前提として,制御性能が最適になるようなリヤプノフ関数(行列)を探索する逆リヤプノフ法をセミアクティブ制御則とした場合についても同様な制御用モデルと制御則の同時最適設計を行い,良好な結果を得た.得られた成果は国際会議で口頭発表した. 関連する研究として,制御系の性能を最適化するようなモデルと制御則を同時に求めるためのLMIに基づく繰り返し設計手法と,逆リヤプノフ法に基づくセミアクティブ振動制御系設計手法について論文発表を行った.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
現在までに,主要な研究課題であるセミアクティブ制御系設計における制御用モデルと制御則の同時設計問題については,シミュレーションによる検証により,従来提案されているセミアクティブ振動制御系を上回る制御性能が得られており,現在のところ国内会議,国際会議での成果発表が行われている. また,本研究課題に関連した成果については,今年度2件の論文が出版されている. 以上を考慮し,現在までの本研究課題に対し,研究はおおむね順調に進展していると考える.
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Strategy for Future Research Activity |
研究の最終年度である平成25年度は,現在まで得られた成果の講演会や論文での成果発表を行うことを主要な目標とする. また,平成24年度に着想した基準アクティブ制御則の制御出力に基づく新しいセミアクティブ制御則を,本研究課題の枠組みに取り入れた研究も継続して行うこととする.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成25年度は,研究を継続して行うための消耗品の購入,成果を国内および海外の講演会で発表する際の旅費,講演会の参加費用および投稿した論文の掲載料に使用する予定である.
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Research Products
(4 results)