2013 Fiscal Year Annual Research Report
超磁歪・圧電ハイブリッドマイクロパワージェネレータの研究
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23560260
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
安達 和彦 神戸大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (30243322)
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Keywords | 機械力学・制御 / 振動発電 / 超磁歪材料 / 状態監視 / 機構設計 / 変換効率 |
Research Abstract |
超磁歪素子を用いた平行四辺形タイプの振動発電装置を試作し、動電型加振器による交流発電性能の評価実験を行った。また、平成25年度の研究においてもTerfenol-D材を用いた超磁歪式振動発電が圧電式振動発電に比べて発電性能が低い状況であることから、発電装置を構成する整流変換部の研究を並行して進めた。 超磁歪素子には過年度と同様にTerfenol-D材の円柱形状品(直径6mm、長さ25mm)を縦割りにしたものを用い、ワイヤ放電加工でアルミ合金部材から切り出し整形した平行四辺形状の上下対向する二辺の1対の振動部にそれぞれ超磁歪素子を接着し、永久磁石と超磁歪素子で閉じた磁気回路を構成した。超磁歪素子を取り付けた振動部にポリウレタン線を巻き付けて発電部を構成した。試作した発電装置の振動部の共振周波数は750Hzで振幅倍率が約30であった。 振動発電性能評価のための加振強度は、発電実績のある圧電式振動発電装置で用いた加振強度と同じ0.71mm/s(RMS)とした。加振実験中に超磁歪素子の破損は確認されなかった。発電性能は、デジタルマルチメータ(入力インピーダンス10MΩ)で発生電圧を測定し、開放電圧と見做して評価した。発生電圧は、加振強度0.71mm/s(RMS)において上側の振動部で0.87mV、下側の振動部で0.53mVであった。推定発生電力は上側の振動部で0.079μW、下側の振動部で0.056μWであった。平成24年度の研究結果に基づき、①発電部で磁気回路が閉じる構造とし、かつ、②機械的減衰の少ない一体構造となるようにアルミ合金部材から切り出して振動部を構成する機構改良設計を行った。その結果、加振強度0.71mm/s(RMS)において平成24年度に比べて発生電圧が1桁大きくできるようになったものの、発生電力は小さいままであった。
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