2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23560272
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Research Institution | Doshisha University |
Principal Investigator |
小泉 孝之 同志社大学, 理工学部, 教授 (20247795)
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Keywords | 振動解析・試験 / 数値シミュレーション / バイオメカにクス |
Research Abstract |
衝突時に拘束装置をアクティブ制御する機構を有するチャイルドシートの開発では,シミュレーションモデルを用いた衝突シミュレーション試験を行い,幼児の保護性能向上の可能性を明らかにした.また,衝突時にハーネスの長さを調整することで衝撃を抑制する制御系を設計する際,制御系は衝突時に観測可能な値を用いて設計する必要がある.しかしながら実用上人体の各部位加速度等を測ることができないため,チャイルドシート及び幼児の数値モデルを作成し状態推定を行う.さらに,研究者らが既に確立した最適化技術を用いて制御パラメータの最適化を行い,衝突シミュレーションを実行しその有効性を検証した. 揺さぶられっ子症候群が幼児頭部に及ぼす影響については,先行研究においてあらかじめ構築した標準成人男性頭部有限要素モデルからFFD法を用いて形状変換することで対象年齢における頭部形状の特徴を有する対象年齢頭部有限要素モデルを作成した.このモデルを用いて振動が脳に与える影響をシミュレーションにより解明し,揺さぶり振動によって発生した脳の傷害を再現することができ,同時に脳の傷害発生メカニズムを詳細に検証することが可能となった.次に,6ヶ月乳幼児を模擬したダミーであるCRABI6-Moダミーと加振機を用い,揺さぶり振動の再現実験を行うことで幼児に与える振動を測定した.幼児頭部有限要素モデルを用い,実験結果より得られた加速度を与えたシミュレーションを行うことにより,揺さぶり振動が幼児頭部に及ぼす影響について検証を行った.この幼児虐待シミュレーション技術の確立によって,傷害発生原因の推定が可能となり,幼児虐待の防止に繋げることが可能となった.
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Research Products
(5 results)