2012 Fiscal Year Research-status Report
安全性と作業性を考慮したマン・マシン融合天井クレーン液体タンク搬送システムの開発
Project/Area Number |
23560275
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Research Institution | Toyota National College of Technology |
Principal Investigator |
兼重 明宏 豊田工業高等専門学校, 機械工学科, 教授 (70224615)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上木 諭 豊田工業高等専門学校, 機械工学科, 講師 (50467213)
三好 孝典 豊橋技術科学大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (10345952)
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Keywords | 天井クレーン / 液体タンク搬送 / 振動抑制 / 自律化 / 音源方向定位 / 障害物認識 / 障害物回避 / 経路計画 |
Research Abstract |
本研究では,タンク内の液体振動を抑え,目的地に短時間で自動的に搬送する「安全性と作業性を考慮したマン・マシン融合天井クレーン液体タンク搬送システムの開発」を行う.マン・マシン融合システム構築のため,クレーン作業者が音源情報(指令目的地情報)を与え,その音源方向へ障害物を回避し搬送する経路を自動的に導出する障害物回避経路計画システムおよび搬送中のタンク内液体振動を抑制する搬送制御システムの開発を行う.昨年度までに,天井クレーンの3次元搬送機構の開発とスロッシング解析,天井クレーンによるタンク内液体搬送制御システムの開発を行い,フィードフォーワード制御による液面振動抑制搬送制御系の検討を行った.また,音源方向定位を用いた自動搬送経路計画システムの開発では,経路計画システム開発と実時間処理への対策として,目的地と障害物の情報のみで経路計画が可能となる2次元の自律走行ロボットの障害物回避経路手法を3次元への拡張することを試み,アルゴリズムの開発とシミュレーションおよび実験検証により,システムの有用性の検証を行った.今年度は,まず,制振性に効果のある目標軌道を生成するフィードフォーワード制御系と目標軌道への追従性を向上させるフィードバック制御系を組み合わせた2自由度搬送制御系を構築し,制振性をさらに向上させた.また,構築した障害物回避経路計画システムについては,制振効果,経路計画回数,最短経路や最小エネルギ経路といいった評価について,システムの妥当性の検証を行った.これらの研究成果は国内外の学会で成果発表を行った.しかし,搬送制御系の触れ角検出機構の精度に問題があり,フィードバック制御系の精度を高める必要がある.また,音源方向定位による目的地同定については,実験装置が小さくその同定精度に問題を生じた.今後,これらの問題を解決し,実機への適用を考慮したシステム開発の検討を行う.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
概ね順調に研究は進捗しているが,実験装置の精度,システム構築に以下の問題を生じている.(1)搬送制御系については,触れ角検出機構の精度による実験障害,(2)音源方向定位による目的地同定については,実験装置が小さくその同定精度に問題を生じた.今年度は実機への適用も考慮し,システム開発の検討を行う.
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Strategy for Future Research Activity |
制振性に効果のある目標軌道を生成するフィードフォーワード制御系と目標軌道への追従性を向上させるフィードバック制御系を組み合わせた2自由度搬送制御系については,触れ角検出機構の精度向上を図る.また,経路計画システムにおいても,障害物認識システムならびに音源方向との音源方向定位システムの精度向上ならびにノイズ対策等を行い,これらのシステムを統合し.実機への適用も考慮し,システムの有用性の検討を行う.これらの成果を国内外の学会等で成果発表を行う.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
該当無し
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