2013 Fiscal Year Annual Research Report
超音波照射による気泡振動を利用したナノ駆動体に関する研究
Project/Area Number |
23560278
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
砥綿 篤哉 独立行政法人産業技術総合研究所, 先進製造プロセス研究部門, 主任研究員 (80357590)
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Keywords | ロッド状粒子 / 粒子合成 / 超音波 / マニピュレーション |
Research Abstract |
貴金属以外の金属に関しても駆動媒体粒子の形状制御手法検討を行うため、鉄粒子を合成するプロセスの検討を行った。そのプロセスはあらかじめロッド状の酸化鉄粒子を水熱合成によって合成し、その後気相還元する方法である。粒子の形状を制御するために、水熱反応において微量のストロンチウムイオンを添加し酸化鉄の結晶を歪ませた状態で粒子を生成することで一方向に成長する仮定を調整することを試みた。その結果、長径3-5ミクロン、短径100-500nmのロッド状のフェライト粒子を合成することができた。さらにこれを5%水素含有アルゴンガス雰囲気中にて、500℃-4時間で還元処理を行ったところ、酸素が除去されて表面に凹凸が生じてはいるが、ロッド状は維持していることをSEMにより確認した。また、X線回折より鉄であることを確認した。さらに、ロッド状の銀粒子の大量合成のためにポリビニルピロリドンを1,3-ブタンジオールに溶解した溶液中に硝酸銀を添加して、温度を150℃まで上げて銀イオンを徐々に還元させることができた。長径が数ミクロン、短径100~200nmのナノロッド銀粒子を合成することができた。また、この反応の前後に金や白金溶液を加えることにより、バイメタルのロッド状粒子が合成できた。 次に、光学顕微鏡下で、超音波を照射するシステムをつくり、その場に白金を複合化した銀ナノロッド粒子を含む水分散液を添加し、上下をガラス板で覆った。また、観察口に高速ビデオカメラを取り付けることにより粒子の動きを録画した。その結果、超音波周波数50kHzにて照射したところ、粒子は進行波による一定方向に移動するものも見られるが、数十ミクロンの半径で円状に移動する粒子が見られた。
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