2013 Fiscal Year Annual Research Report
線形行列不等式応用が拓く高精度2自由度位置決め制御系設計の実用化展開
Project/Area Number |
23560288
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Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
岩崎 誠 名古屋工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (10232662)
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Keywords | メカトロニクス / モーションコントロール / 位置決め制御 / 線形行列不等式 |
Research Abstract |
申請時の研究計画・方法に従い,以下の3点を重点的に研究展開した。 1.ロバスト補償器設計の応用検証: 本2自由度制御系設計手法の応用検証として,プラントにパラメータ変動が生ずる場合にも所望の位置決め性能を保証する,ロバストFF補償器設計を行った。具体的には,プラント変動を有する2自由度制御系モデル出力を制約条件に加えることで,想定するプラント摂動範囲内で所望の位置決め精度を担保するFF補償器設計を実現した。その実機検証に際しては,23年度に本科研費にて整備したボールねじテーブル位置決め装置のパラメータを直接変動させて,ロバスト位置決め制御性能評価を実施した。更なる応用検証例として,位置決め装置から発生する駆動音レベルを制約条件に組込み,所望の騒音抑制を併せて実現可能な高精度位置決め制御系設計を試みた。そこでは,騒音測定システムによって実際の騒音レベルも評価した。 2.2自由度制御系設計論の応用展開の基礎検討: 本2自由度位置決め制御系のFF補償器設計に際しては,制約条件に対する評価指標の解空間の中で最適化問題を解くことになるため,この解空間を最適化問題の可解条件として捉えて解析すれば,評価指標を低く抑えるFB補償器パラメータや機構系パラメータの範囲を逆に指定可能である。本年度には,これをFFとFBの連携設計,機構系と制御系の同時設計と位置付け,提案補償器設計論の応用展開とした。 3.2自由度制御系設計論の応用展開: 制御系と機構系のパラメータに対する同時最適化の検討および実機実験検証を推進し,本研究課題の纏めとした。そして,今後の新たな研究課題提案の準備として,1)LMI応用による非線形補償を含めたロバスト位置決め指令生成,2)位置決め指令生成に伴う最適な機構形状の設計手法,それぞれの基礎を検討した。
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