2013 Fiscal Year Annual Research Report
脳波を用いた動作精度の事前推定に基づく予測制御に関する研究
Project/Area Number |
23560294
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Research Institution | Kansai University |
Principal Investigator |
鈴木 哲 関西大学, システム理工学部, 准教授 (50306502)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小谷 賢太郎 関西大学, システム理工学部, 教授 (80288795)
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Keywords | 生体信号計測 / 意図推定 / 予測制御 |
Research Abstract |
本研究では,脳波を用いた動作精度の事前推定に基づいた予測制御方法を検討し,機器操作支援システムとして構築することを目的としている.初年度は動作前の生体情報の取得と動作精度との関係性を実験的に調査し,次年度はそのシステムの検証実験を行った. 最終年度は,①推定精度向上のための検討,②ペーストレス簡易脳波計の試作とリアルタイムによる推定システムの構築と検証,③成果発表,の3点を検討した. ①精度向上のための検討:当初は,MRCP(Movement Related Cortical Potential)のNS成分の勾配とその後の動作精度との間に関係性があることを見出し,より安定的に捉えるためBP成分との比を一つのパラメータとして適用していたが,さらに安定的な情報抽出と推定精度向上のためのNS成分のRMS値を利用することを検討し,精度向上に成功した. ②ペーストレス簡易脳波計の試作とリアルタイムによる推定システムの構築と検証:安静時においては脳波計として十分な性能を示したが,動作中においてはアーチファクトの影響が大きく,ペーストレスの電極部分のS/N比向上が今後の課題となることを確認した.フィルタ処理によりある程度ノイズを低減できたが,一方でフィルタの設定によってはMRCPの形状が変化し,NS成分の勾配も変化することから情報取得の際の検出精度が低下する課題が生じたため,新たな信号処理方法を検討中である.また,SVM(Support Vector Machine)による推定システムについては,ある程度推定時間も短く,リアルタイム処理が可能であることを確認した. ③成果発表:上記①,②に対する修正の課題が生じたことから一時発表を見合わせていたが,今後順次発表を行う.
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