2011 Fiscal Year Research-status Report
パーソナルモビリティロボットのためのディペンダブル走行環境センシングシステム
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23560305
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Research Institution | Doshisha University |
Principal Investigator |
橋本 雅文 同志社大学, 理工学部, 教授 (10145815)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
菅沼 直樹 金沢大学, 機械工学系, 講師 (50361978)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | パーソナルモビリティ / 移動ロボット / マルチロボット / 移動物体追跡 / レーザレンジファインダ / ビジョン / センサフュージョン / ベイズフィルタ |
Research Abstract |
1.移動物体の運動状態・種別推定法の検討:レーザレンジファインダやビジョンを用いて,近接する多数の物体をクラスタリングして移動物体を抽出する手法をグリッドマップやオプティカルフローを基礎に行い,市街地環境での実験によりその性能を評価した.また,急な飛び出しや方向変換,倒れこみなど運動状態が急変する移動物体を精度よく追跡する方法として,Interacting multiple modelやMultiple model particle filterを基礎とした方法を提案し,実験によりその性能を評価した.さらに,ルールベーストなデータアソシエーション手法を基礎にオクルージョン環境でも物体と観測値とを精度よく対応付けし,歩行者や車両等,多様な大きさの移動物体の位置やサイズを認識する手法を提案し,市街地環境での実験によりその性能を評価した.2.周辺ロボットとの連携による移動物体認識・追跡法の検討:周辺を走行するロボットと連携して多視点センシングを行い,雑踏環境下でもオクルージョンや死角を軽減して移動物体追跡の高精度化を図る方法を検討した.具体的には,各ロボットの移動物体追跡情報を他のロボットに送信し,ロボット相互で得られる追跡情報をGlobal nearest neighbor法によりデータアソシエーションして,Covariance intersection法により追跡情報を分散的に統合する手法(協調追跡法)を提案した.その手法の性能を3台のロボットを用いた歩行者追跡実験により評価した.3.実験プラットフォームの構築:現有する電動移動車椅子(1台)と移動ロボット(3台)とを改良してレーザレンジファインダやビジョン,RTK-GPSを搭載した評価用実験プラットフォームを構築した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初計画においても,(1)移動物体の運動状態・種別推定法の基礎検討,(2)周辺ロボットとの連携による移動物体認識・追跡法の基礎検討,(3)実験プラットフォームの構築,を予定していたが,これらに関して学会発表等を14件行うことができた.また,現在,発表予定,投稿予定のものも4件ある.多くの成果発表が可能となったことから,おおむね順調に進展していると判断した.
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Strategy for Future Research Activity |
今年度の成果を基礎に,平成24年度は移動物体種別推定の高精度化を図るとともに,センサ異常や故障が発見された場合,残存するセンサ情報をもとに故障センサ情報を補完して移動物体認識・追跡するフォールトトレラントセンシング方法を検討する.また,平成25年度は平成24年度までに検討する移動物体認識・追跡法,フォールトトレラントセンシング法を基礎に,ディペンダブルな移動障害物センシングシステムを構築し,本申請研究の最終評価実験を行う予定である.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
国内外の学会での成果発表旅費と学会参加費,共同実験のための国内旅費,評価実験やプログラム開発補助のための謝金,実験プラットフォームに対する機械材料や電子部品の購入費(消耗品費)に主として用いる.
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