2012 Fiscal Year Research-status Report
パーソナルモビリティロボットのためのディペンダブル走行環境センシングシステム
Project/Area Number |
23560305
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Research Institution | Doshisha University |
Principal Investigator |
橋本 雅文 同志社大学, 理工学部, 教授 (10145815)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
菅沼 直樹 金沢大学, 機械工学系, 講師 (50361978)
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Keywords | パーソナルモビリティ / 移動ロボット / マルチロボット / 移動物体追跡 / レーザレンジファインダ / センサフュージョン / ベイズフィルタ |
Research Abstract |
1.移動物体種別推定の高精度化の検討 周辺を走行する複数のロボットが協調・連携して多視点から環境をセンシングすることで,オクルージョンや死角を軽減し,自動車やバイク,自転車,歩行者等の多様な移動物体の位置や速度,サイズを高精度で認識する方法を拡張物体追跡手法の概念を基礎に構築した.そして,2台のロボットを用いた複数台の自動車や複数歩行者の追跡実験により基本性能を評価した. 2.フォルトトレラント自己位置姿勢法の検討 上記の協調移動物体認識の基礎となるロボットの自己姿勢認識に関して,レーザレンジファインダ情報によるSLAM(Simultaneous Localization and Mapping)手法とGPS情報による自己位置認識手法とを融合することで,GPS情報が異常(不正確)な場合でもSLAM情報で補完することで,また,1台のロボットのSLAM情報が異常な場合でも近接する他のロボットからのSLAM情報で補完することで,使用環境に依存せず,高精度の自己姿勢情報を保持可能な方法を検討した.そして,2台のロボットによる4人の歩行者追跡実験とシミュレーションによりその手法の基本性能を評価した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
平成24年度の当初計画では,①移動物体種別推定の高精度化の検討,②センサ系の自己診断法の検討,③フォールトトレラントセンシング法の検討を予定していた.①③については,学内外の学会発表が12件,現在,発表予定や投稿予定のものが2件で,多くの成果を出すことができた.しかし,②については,車載センサのひとつであるGPSの異常については対応できたもののレーザレンジファインダの故障診断については成果が不十分なことから,やや遅れていると判断した.
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Strategy for Future Research Activity |
平成24年度の成果を基礎に,移動物体種別推定,センサ系の自己診断,フォールトトレラントセンシングのさらなる高精度化を図り,本申請研究のディペンダブルな走行障害物センシングシステムの最終評価実験を最終年度の平成25年度に行う予定である. また,本申請研究ではレーザレンジファインダとして主にシングルレイヤタイプのレーザレンジファインダを使用しているが,最近,性能が優れたマルチレイヤタイプのレーザレンジファインダに注目が集まっており,将来,レーザレンジファインダの主流になると思われる.そこで,本申請研究によりこれまで開発してきた各種アルゴリズムや手法を改良してマルチレイヤレーザレンジファインダへの適用を図り,本申請研究終了後の研究展開に繋ぐ予定である.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
国内外の学会での成果発表旅費と学会参加費,共同実験(金沢大学)のための国内旅費,評価実験やプログラム開発補助のための謝金,実験プラットフォーム改良・維持のための機械材料や電子部品の購入費(消耗品費)に主として用いる.
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