2011 Fiscal Year Research-status Report
ハイブリッド回転電界場の微小液滴の回転混合システムの研究
Project/Area Number |
23560313
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
東山 禎夫 山形大学, 理工学研究科, 教授 (50144209)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
南谷 靖史 山形大学, 理工学研究科, 准教授 (10323172)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | 回転電界 / 水滴 / 撹拌 / 混合 / はっ水性材料 |
Research Abstract |
水滴の共振周波数に対応した回転外部電界により水滴の液流の動きを制御することにより撹拌を促進することを目的としている。液体の種類はイオン交換水のほか,エチレングリコールで粘度を調整した水溶液を使用し,蛍光材料を混ぜることにより,液流の動き,2種類の液滴の攪拌の速度を明らかにする。 撥水性の高いテフロン板上にマイクロピペットで10mmを越える大きさの水滴を置き,水滴の大きさに対応した共振周波数の回転電界を絶縁板表面に沿って加え,液滴に振動力と回転力を付加した。任意波形発生器で駆動する現有の高電圧増幅器を使用し,二相交流により、回転電界を形成する。水滴の形状変化を高速度カメラ(最大45,000フレーム/s)によりこの際、水滴内部の液体の流れの状態を捉えるために、紫外線で発光する蛍光物質を混入させた。 液滴内部の液体の動きおよび微小液体の混合速度を把握するために,片方の粘性液滴には予め蛍光物質を導入し,イオン交換水と液滴を合体させたときの回転運動を調べた結果、回転運動により、撹拌による混合は促進されるが、水滴自体が回転することはないことを明らかにした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
液滴内部の液体の動きおよび微小液体の混合速度を把握するために,片方の粘性液滴には予め蛍光物質を導入し,イオン交換水と液滴を合体させたときの回転運動を調べた結果、回転運動により、撹拌による混合は促進されるが、水滴自体が回転とが明らかになった。 水滴の回転を起こさせるために、表面の摩擦力が少ない超はっ水性材料を探索した。結果として、接触角が150度の材料HIRECを探し当て、HIRECをアクリル板表面に塗布することで水滴が回転できるようにした。この結果、水滴自体が回転電界で回転することはないが、水滴の変形が大きく、変形を利用した買う半に切り替えることが必要であると判断し、HIRECを用いて水滴の共振周波数や変形の時間変化を調査する事で時間を費やした。
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Strategy for Future Research Activity |
水滴自体がコマのようにその場で回転させることを意図していたが、回転運動による撹拌混合の促進というよりもむしろ、水滴の外形の変化による撹拌混合に切り替える。より大きな変形を作り出すために、これまでの二相電界によるなめらかな回転電界ではなく、半波整流波形のように一方向にダイナミックに変化する垂直電界を加え、水平面内で水滴が交互に伸縮、伸長を繰り返すことができる波形を印加するとともに、三次元に変形する電界を加えることで撹拌を促進する事を試みる。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
物品費として蛍光体、絶縁材料、回路部品のほか、粘性液体の粘度を温度変化により変化させるために、絶縁板全体の温度を調整できる温度調整器を購入する。また、国内会議、国際会議での研究発表、謝金に研究費を使用する。
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